広島・佐々岡監督「力不足」涙の辞任 就任3年連続交流戦最下位&Bクラス 河田ヘッドも退団

 ファンに別れを告げ手を振ってダッグアウトへ引き揚げる佐々岡監督(撮影・立川洋一郎)
 ナイン、コーチ全員と記念写真に納まる佐々岡監督(前列中央)=撮影・立川洋一郎
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 「広島0-3中日」(2日、マツダスタジアム)

 広島・佐々岡真司監督(55)が2日、成績不振の責任を取り辞任することを明らかにした。3日にも正式発表される見込みで、後任は球団OBから選任するとみられる。2019年オフに1軍投手コーチから監督に就任。この3年間は5位、4位、5位と3年連続でBクラスに沈んだ。一方で、次代のエース候補の森下を育て、栗林を守護神に抜てきするなどの功績も残した。また、河田雄祐ヘッドコーチ(54)も退団を申し入れ了承された。

 選手たちにグラウンドに呼ばれて、記念撮影。一人一人と握手を交わすうちに、涙があふれてきた。

 最終戦も敗れた。佐々岡監督は試合後、マツダスタジアムに残ったファンに向けて、マイクを通じて優勝を逃したことを謝罪。今季限りでユニホームを脱ぐことを伝えた。

 「今シーズン入る前から結果が残せないと、という気持ちだった。まずは優勝(を目指す)というところで、(辞任申し入れは)ヤクルトが優勝を決めた時と決めていました」

 就任3年目。優勝できるという手応えを持って臨んだが、3年連続Bクラスとなる5位。開幕6連勝から序盤は首位争いを展開したが、長くは続かなかった。交流戦は3年連続で最下位。そこから立て直すことはできなかった。CS進出の可能性は残っていたが、9月25日にヤクルトが優勝を決めた翌日に、自ら辞任を申し入れた。

 試合前には選手を集め、思いを言葉にしていた。

 「優勝を狙える戦力で戦って、監督として力不足。みんなを優勝、CSに連れていけなかったということでおわびをして、辞任することを伝えました」

 この3年間、投手出身監督としてエース・大瀬良に次代のエース候補である森下、九里、床田ら強力先発陣に、絶対的な守護神・栗林と他球団に引けを取らない投手陣を形成。だが、多くはシーズン終盤に息切れした。

 攻撃ではリーグトップのチーム打率を残した一方で、盗塁数26はリーグワースト。球団では1952年、66年の44盗塁を大きく下回る最低記録となった。最終戦もわずか3安打で今季16度目の完封負け。本塁打はマクブルームの17本がチームトップ。一発がないため、“つなぐ野球”を掲げたが、攻撃のバリエーションの少なさが、勝ちに結びつかない原因にもなった。

 この日、共に戦った盟友の、河田ヘッドコーチの退団も決定。無念の背番号88は自らが成し遂げられなかった優勝を選手たち、後輩たちに託して、涙でにじむグラウンドを去った。

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