【石原慶幸氏の眼】広島・佐々岡監督の人柄が見えた集大成の一戦

 「広島0-3中日」(2日、マツダスタジアム)

 広島の今季最終戦。先発したルーキーの森が、白星はつかなかったが5回無失点と結果を残した。

 即戦力という期待の中、春先から苦しみながら少しずつ力をつけ、先月7日の中日戦でプロ初勝利を挙げた。本人にとっては悔しいシーズンとなっただろうが、ここでの先発は首脳陣の期待の表れであり、来季につながるマウンドだった。

 他にも、来季へ希望が持てる選手が出てきた一方、最後まで3位争いをしながら5位という結果に終わったことは、現実として受け止める必要がある。

 この成績の責任を取る形で佐々岡監督が辞任された。私の現役時代に、現役、コーチ、そして監督として一緒にやらせていただいただけに、コロナ禍など大変な状況下で指揮を執る苦労は想像に余りある。

 それでも最後、選手たちの呼びかけで記念写真に収まる佐々岡監督の姿に、選手思いだった人柄が伝わってきたし、よく知る者として特別な感情にグッと来るものがあった。

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