熾烈な順位争いの中で自己アピールもどん欲に!広島選手へ北別府氏が助言

 今シーズンも最終盤を迎え、広島は残り9試合となった。熾烈を極める順位争いはラストスパートへ。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「今は順位争いと同時に、選手が自分自身を見つめ直す時期でもある」と語り、個人の目標と役割を意識した上で自己アピールすることも求めた。

  ◇   ◇

 1年がたつのは早いね。残念ながら11日の巨人戦に負けて、優勝の可能性が完全に消えてしまったが、目標をCS進出に切り替えて最後まで死力を尽くしてほしいね。

 チーム全体の目標は1つでも順位を上げてAクラスを確保することだけど、同時に個々の目標や成績を見つめ直し、少しでも上げていく時期でもある。それは最後の一投一打まで内容にこだわり、大事にすることだ。

 特にここまで思うような結果を残せなかった選手は、その意識を強くもたないといけない。この時期は順位争いだけでなく、選手自身の存在価値が見極められる時期でもあるからね。

 ある程度、結果を残した選手でさえ来年はどうなるか分からないのだから、満足できる成績が出ていない選手には眠れない日々になるのではないかな。そういう厳しい世界でもある。

 自分の特性をどれだけ発揮し、課せられた役割をどこまで果たすことができているか。それが目立たないものであっても、周囲はそういうことろをしっかり見ているものだ。

 10日のヤクルト戦で打線が爆発し、15点を取って勝った。三回には1イニングで12点も奪った。12点目は上本がプロ入り初本塁打を放って入れたものだが、あの1点を私は“付録の追加点”だとは思わなかった。

 今年の上本は非常に粘り強く、ファウルで投手を苦しめている。その結果、ヒットや四球で出塁することが多く、シーズンを通していい働きをしている。状況に応じたプレーができる貴重な選手でもある。

 シーズン前だったかな。カープの前評判の低さに“なにくそ魂”みたいな感じのコメントをしていたが、そういう強い姿勢が今年の成績に出ていると思いますよ。

 もう守備固めや代走の選手ではない。若い選手には見習うべき点が多いのではないだろうか。

 野間も打席数こそ少ないが、打率が高くトップバッターとしていい仕事をしているし、確実性が増せば相手にもっと大きなプレッシャーをかけられる。投手では矢崎がセットアッパーで頭角を現してきた。

 中堅選手とはいえ“新しい力”が出てきたのは歓迎材料だし、最後までアピールし続けてほしい。

 13日の阪神戦では青柳を攻略し、抑えの栗林が“イニングまたぎ”で登板。負けられない強い気持ちを見せてくれた。

 残り9試合。しびれるような順位争いをする中で、投手も野手も来年への期待や計算につながる成果を手にしてほしいね。

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