広島 V完全消滅 4年連続夢散 爆勝翌日に15度目完封負け 逆転CSへ残り10戦必勝

 険しい表情で戦況を見つめる佐々岡監督(撮影・立川洋一郎)
 9回、空振り三振に倒れて最後の打者となった代打・菊池涼(撮影・立川洋一郎)
 6回、捕ゴロに倒れる松山(撮影・立川洋一郎)
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 「広島0-7巨人」(11日、マツダスタジアム)

 広島は今季15度目の完封負けを喫し、133試合目でリーグ優勝の可能性が消滅。4年連続のV逸となった。3位・阪神まで1・5ゲーム差、3年連続のカード負け越しが決まった5位・巨人はゲーム差なしで迫るという大混戦。4年ぶりのAクラスに滑り込み、逆転でのCS進出だけはなんとか手にしたい。

 満員のファンは盛り上がる場面すらなく、家路に就いた。

 完封負けで4年連続となるV逸が決定。就任3年目の佐々岡真司監督は「1年間、優勝を目指してやってきた中で、こういう結果になったのは申し訳ない気持ちですし、監督である僕の全責任だと思います。申し訳ないなと思います」とすべての責任を負った。

 開幕前には昨季の戦いを振り返りながら展望を口にしていた。

 「去年も連勝しているときはつないで1点を取り、投手が守った。それが理想。走者をためたときの一発は大量点になる。誠也が打ち始めてからそういう展開になった。一発の必要性を感じたシーズンだった」

 その鈴木誠也がメジャーに移籍。穴を埋めることから始まった。目指したのは“つなぎの野球”だった。開幕戦を17安打11得点で快勝すると29年ぶりとなる開幕6連勝。評論家諸氏の最下位予想を覆す躍進ぶりに大きな期待を抱かせた。

 だが、4月、5月と徐々に負けがこみ始め、交流戦に入ると5勝13敗と最下位に沈み一気に失速した。7月に米国から秋山が加入。盛り返したが、8月は佐々岡監督を始め、菊池涼、野間ら主力選手にもコロナ陽性者が出て勢いを失った。

 9月に入ってからは秋山が離脱。菊池涼が体調不良、マクブルームは打撃不振でベンチ入りしているものの先発出場できない状況が続き、厳しい戦いを強いられてきた。

 それでも目標を失ったわけではない。今季は残り10試合。4年ぶりのAクラス、CS進出に可能性を残す。3位・阪神とは1・5ゲーム差に開いたが、13日からは敵地甲子園で2連戦。今季12勝7敗2分けと分の良い相手。連勝なら一気に3位浮上となる。

 5位・巨人とはゲーム差なし。阪神、巨人の両方をにらみながらのし烈な3位争いはシーズン終わりまで続く。なりふり構わず、すべてをつぎ込んで、これだけは手にしたい。今こそ開幕のころの合言葉“やっちゃろうや!”を思い出せ。

 ◆4年連続V逸…広島の優勝する可能性が消滅した。広島が残り10試合で全勝しても72勝68敗3分け、勝率.514。一方、ヤクルトが残り試合で全敗しても73勝68敗2分け、勝率.518となり、広島は上回れない。今季で2019年から4年連続V逸となった。

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