広島・ドラ1黒原 目標高く「新人王」 森下、栗林ドラ1系譜の「波に乗りたい」

 佐々岡監督(右)からドラフト1位の指名あいさつを受け、笑顔を見せる関学大・黒原(撮影・立川洋一郎)
 広島の指名あいさつを受けて笑顔を見せる関学大・黒原
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 広島からドラフト1位指名された黒原拓未投手(21)=関学大=が19日、兵庫県西宮市の同校で佐々岡真司監督(54)らから指名あいさつを受けた。指揮官から「左のエースを目指してほしい」と大きな期待を寄せられた左腕は、新人王獲得を目標に掲げた。

 まばゆいフラッシュを浴びた黒原は佐々岡監督と固い握手を交わすと、それまでの緊張した表情から一転、笑顔をはじけさせた。今後のプロ生活に思いを巡らせた左腕は「目標は高くしたい。新人王という目標に向かって貪欲にやっていけたらいい」と力強く意気込みを語った。

 関学大では今春、エースとしてチームをけん引。3完封を含む5勝を挙げる大車輪の活躍で最優秀選手に選出され、チームを2013年秋以来となる関西学生リーグ優勝に導いた。最速151キロを誇る直球を軸に、キレのあるカットボールやチェンジアップと変化球も多彩だ。

 約10分、会話した佐々岡監督は「投げっぷりの良さ、フォームのバランスの良さがある。即戦力として期待している。真っすぐもそうだが、カットボールがいい。真面目でいい性格をしている」と高く評価した。

 また、指揮官は最優秀防御率、最優秀救援投手、沢村賞などのタイトルを獲得し、先発、中継ぎ、抑えの全てを経験した球団OBで通算148勝、138セーブの左腕・大野豊氏のような大投手になってほしいと願った。「大野さんは体が強かった。体を強くして、左のエースを目指してほしい」と大きな期待を寄せた。

 黒原は「そういう評価をいただいてうれしい。素晴らしい投手なので、少しでも追いついて、いずれは肩を並べられる投手になれたら」と目を輝かせた。

 ルーキーイヤーの目標には新人王獲得を掲げた。昨年はドラフト1位の森下が新人王に輝き、今年もドラ1の守護神・栗林が躍動して有力候補の一人に挙げられており、「その波に乗りたい」と腕をまくった。

 起用法は未定だが、こだわりはなく、チームの勝利を第一に全力投球していく構えだ。「今はここ、というのはない。カープの力になれればという気持ち。使っていただけるなら、そこで精いっぱいやりたい」とフル回転する気概だ。

 「ストイックに、真摯(しんし)に野球に向き合って技術を上げていきたい」と力を込めた即戦力左腕。ドラ1の系譜を受け継ぎ、“新人王ロード”を歩む。

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