広島完封リレーの裏に何が?6回1安打の森下降板 ベンチの判断を北別府氏が分析

 広島が好調阪神を迎え撃ち、最少得点差を守り見事に完封リレーを収めた。勝因は先発森下の交代機を的確に判断したベンチ采配。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「森下の調子を見抜き、勝負に出た結果」と評価した。

 ◇ ◇

 開幕2カード目とはいえ、森下にとっては今季初登板。最初の登板というのは緊張もするし、だれしも力が入るもの。まして森下はルーキーだった昨年、フル回転して10勝を挙げている。

 2年目の飛躍を期待してその投球を見ていたのだが、六回まで1安打で、三振も7つとっていた。数字的には素晴らしかった。

 しかしながら、ストレートよりも変化球を多投していたので、調子はそこまではよくないと感じていた。

 六回裏、広島が先に動いた。ベンチも森下が、それほどはよくないと判断したこと、またカープにとって苦手意識のある西勇が相手投手ということもあって、早めに動き勝負に出たのだろう。

 (この回、森下の代打・メヒアのヒットを足がかりに1点をもぎ取ったあと、継投で逃げ切り森下に勝ちがついた)

 投手出身の佐々岡監督が、投手の調子を見抜き、勝負に出た結果が、この日の勝利を生んだのだと思う。

 森下にとってもチームにとっても大きな勝利となった。

 先の中日との開幕3連戦も、先発の3本柱がしっかりと仕事をしたね。中継ぎや抑えでは新人の森浦と栗林がさっそく働いてくれた。投手陣は全体的に頑張っていたと思う。

 初戦の大瀬良は八回に入って突然乱れてしまった。球数は最終的に87。病み上がりだったとはいえ、七回まで非常にいいペースできていたし、投球内容を考えると、ベンチも代えづらかったのではないか。

 開幕投手でもあるわけだから、行かしてやりたいという気持ちもあっただろう。難しいところだね。ただ、降板したときに気になるような仕草をしていなかったのは、安心材料ではある。

 今後は登板後にどんな種類の張りが出ているか、また回復具合などをしっかりチェックして、球数への配慮などを考えていく必要があるでしょう。

 それにしても栗林は立派だね。2戦目で初マウンドに上り、わずか3人で片づけて堂々のセーブ。3点差あったといっても、ドキドキだっただろうね。ワクワクかな。最近の若い子は、力みも見せず緊張さえしてないように見える。大したもんだ。

 彼のいいところはストライクが取れるところ。そして低めのゾーンへ集めて、フォークなどで空振りを奪う。

 先々で何度か痛い目にあうだろうが、そんな経験も自分を大きくするうえで必要なことだ。

 3戦目にもマウンドに上り、三者凡退。とにかくストライク先行で相手を追い込んでいくのがいい。

 もう1人の新人の森浦も走者を出しながら抑え切った。満塁のピンチは作ったが、結局点は与えなかった。

 独り相撲はよくないが、その後は粘ってきっちりと抑えている。これから落ち着いてくれば、もっとよくなり伸び代のある選手だと感じましたよ。

 栗林も森浦も阪神との初戦にも使われ、結果を出した。見事だったね。

 ここまでの戦いを見る限り、全体的に投手陣はまとまっていると感じる。残る2人の先発投手、床田と中村祐の頑張りに期待したい。

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