広島・石原貴 引退・石原慶の穴埋める!左超え弾含む2安打4打点バットで存在感

 8回、木下の適時打で生還しガッツポーズ(撮影・立川洋一郎)
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 「フェニックス・リーグ、広島7-6西武」(14日、天福球場)

 広島の石原貴規捕手(22)が14日、1軍初昇格へ向けて攻守で猛アピールした。「みやざきフェニックス・リーグ」の西武戦に「5番・捕手」でフル出場。ソロ本塁打を含む2安打4打点とバットで輝きを放つと、守備でも盗塁を阻止した。さらなる成長を目指す今秋。打力、守備力の両面を向上させ、2年目を迎える来季こそ晴れ舞台に立つ。

 着実に成長曲線を描く姿が頼もしい。響かせた快音が、石原貴の表情を明るくさせた。1年目の今季は1軍出場を果たせなかった。だからこそ、来季への意気込みは人一倍。求めるのは攻守両面のレベルアップで、「やっぱり、両立。どっちも高めていかないと。どんどん1軍のキャッチャーに割って入って行けるように、一つずつ自分の課題をクリアしていくのが大事かなと思います」と口元を引き締めた。

 確実に成長の跡を見せている。先頭で迎えた七回の第3打席に左越えへソロ。先発左腕・浜屋の直球を見事に振り抜いた。「打席の中で、納得できるスイングができているので、その結果がいい結果につながっている」。打った瞬間にそれと分かる一発は、今リーグ2本目となった。

 さらに八回は2死満塁で、変則右腕・与座から走者一掃の適時三塁打。直前の球に振り遅れの空振りをしていたが、即座に対応した。「ボールを見過ぎたというのもあった。そこを修正して打てたのが良かった」。右中間への一打には内容があった。

 フェニックス・リーグでは、ここまで5試合に出場。11打数5安打9打点で2本塁打と、課題の打撃を克服しつつある。「癖でちょっと(バットが)遠回りする時がある。それがなくなってきて、いい軌道で振れている」と好調の要因を分析。「シーズン後半から自分の中で『ハマった』じゃないけど、つかんだかな、というのがある」と手応えを感じている。

 石原慶の引退で、チームの捕手事情は「1枠」空いた状態だ。会沢、坂倉は打力が武器なだけに「最低限は打つ方でもアピールしていかないと、目立たないと思う」と、バットで存在感を示す重要性は自覚している。打力のアピールはもちろん必要だが、捕手としての守備力は必要不可欠。この日は四回に愛斗の二盗を刺したが、「守備に絶対的な自信はない」と不安要素があるだけに、今期間で守備にも磨きをかける。

 同期入団の新人では、森下が1年目で10勝し、宇草もスタメン出場を果たした。「(同じ大卒の)同級生が活躍しているのはすごくうれしいですけど、自分がまだそこに追いついていないというのは悔しい気持ちもあります。頑張らないといけない」。攻守で自信を深めて、来季の1軍デビューを実現させる。

 ◆石原 貴規(いしはら・ともき)1998年2月3日生まれ、22歳。兵庫県出身。173センチ、75キロ。右投げ右打ち。捕手。背番号62。今季推定年俸700万円。創志学園から天理大を経て、2019年度ドラフト5位で広島入団。1軍出場なし。

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