広島・森下、雄叫び9K!新人王へ凱旋神宮で激投!!セ3位の防御率2・40
「ヤクルト2-3広島」(19日、神宮球場)
ビジターゲームであっても「敵地」の意識はない。真っ赤なユニホームに身を包んで、思い出の地に舞い戻ってきた。13126人の観衆が視線を送った凱旋登板。一時逆転を許しても7回4安打2失点でまとめたところに、広島・森下の技がある。
1-0の二回、1死一塁から坂口に初球を完璧に捉えられた。前回10日の対戦でも被弾していた相手に逆転2ランを浴びたが、許した得点は2点のみ。「とくかく点を取られたくない気持ちで投げていた」と懸命に腕を振って味方の反撃を待った。四回は、2死三塁でエスコバーを内角150キロで見逃し三振。五回は2死二塁から青木を低めのカーブでバットに空を切らせた。
明大時代に何度も足を踏み入れた神宮のマウンド。東京六大学リーグではリーグ戦通算42試合で15勝、防御率2・42。昨年6月17日の全日本大学野球選手権の決勝戦では完投勝利で大学日本一を達成した場所で、9つの三振を奪った。
それでも「大学とプロでは、全然違う。慣れていかないといけない。球数が多くなってしまったのが反省」と、あくまで冷静にプロ初となった神宮での111球を振り返った。
佐々岡監督は「試合を作ってくれて(チームが)勝つチャンスを与えてくれている」と評価を与えた。凱旋マウンドで示した「ただいま」の力投。背番号18が躍動していく。