鯉のゴールデンルーキー ドラ1森下&ドラ2宇草、開幕1軍へ健闘誓い合った!

 広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22)=明大=と同2位・宇草孔基外野手(22)=法大=の新春対談が実現した。高校3年時の日本代表で初めて出会い、東京六大学リーグでもしのぎを削った間柄。大学時代の思い出や同じユニホームを着て描く未来像などを語り合った。森下は新人王を目標に掲げ、宇草は一日一生の精神でグラウンドに立つと誓いを立てた。=ルーキーズ初夢対談2

  ◇   ◇

 -これまで広島に来たことは?   

 宇草「1回だけあります。小6のときに全国大会が広島であったんです。マツダスタジアムができた年かな。マツダで入場行進をして、試合は広島市民球場だった」

 森下「へー」

 -大学での初対戦は覚えている?

 宇草「覚えてます。3年の春かな」

 森下「結構、打たれてると思うよ」

 宇草「結果は覚えていないんだよ。でも、見た通りすごい投手だった。素晴らしい、打てないッス」

 -その後も何度か対戦があった。

 森下「宇草は足が速いから逆方向を狙えばヒットになる可能性は高い。でも自分との対戦ではファーストゴロだったっていう印象が強いよ」

 宇草「普段は常にセンター返しを意識するんだけど…。良い投手だから欲が出るんだよ。絶対に打ちたいと。欲を出し過ぎたね」

 -大学進学を選んだ理由は?

 森下「自分の中ではプロに行きたいと思ったけど、プロでできるかって考えたときにうまくいくイメージがなかった。怖い場所だという感覚があって。柳さん(中日)とか(坂本)誠志郎さん(阪神)に『4年間、大学で野球をやってプロに行っても、高校からプロに入ったメンバーと変わらない。野球に対する経験は、自分がやれば変わらないし、大学に行けば横のつながりもできる』と言ってもらった。善波前監督からも『必ずドラ1で行かせてやる』と言ってもらって」

 宇草「僕はプロとか全く考えていなかった。大学でも野球を続けられるかなって心配していたぐらい。法政さんからお話をいただいて、お世話になりますと決めた」

 -常総学院は全国屈指の強豪校。その中でセンバツにも出た。

 宇草「プロに行きたいなと思っていましたけど、本当に現実味を帯びたのは、大学3年の秋が終わってから。それまではメンバーに入れなかったし、試合にも出ていなかった。社会人でできるかなと考えていた。先輩にもそういう相談をさせてもらった」

 -大学4年間を振り返ると。

 森下「高校のときは、ほぼ何もしていなかった。体幹や走り込み、ウオーミングアップやトレーニングも…。バッティングをして終わりの日とかもあった。今思うと、高校のときはめちゃめちゃ甘ちゃんだった。こんな状態で大学に行ったから、アップだけでしんどかった」

 宇草「僕も高校時代はあんまりアップの時間はなかった。大学はアップがめっちゃ長いよね」

 森下「高校時代は、授業が終わったらグラウンドに出てきてケージを準備。集合して『バッティング!』って。投手も野手と一緒。だから大学では野手と投手が分かれているというのが最初、意味がわからなかった」

 宇草「オレも一緒。大学って、めっちゃ分かれてる」

 森下「だから大学では、何でバッティングさせてくれんの?って思った」

 宇草「暢仁ってめっちゃ打つからね。明治で一番嫌だった。マジでめっちゃ打つ」

 森下「打撃と投球はつながっていると思ってるから(笑)」

 宇草「出た!名言!」

 森下「打撃はその場で回転したり、下半身を使わないといけないでしょ。ピッチングも同じ。投げることと打つことは、似ているんじゃないかなという考え」

 宇草「リーグ戦で代打で出てきたことがあったよね。結果は三振だったけど、雰囲気が全然違った。落ち着いていた」

 森下「結構、粘ったなぁ」

 宇草「意味わかんないよ、投手が代打って」

 -プロで打撃での目標は。

 森下「ホームランは1本は打ちたいなっていう気持ちがあります。大学で打てなかったから」

 -森下投手から見て宇草選手はどんな選手だった。

 森下「六大学のオールスターで一緒だった時、練習での打球がみんなと違っていた。みんな真剣に振ってレフトのフェンス直撃だったのに、宇草は最後に出て来て、バックスクリーンへ3本くらいぶち込んだ。コンパクトに振って。ショートの位置で見ていたんだけど、すごいって思った」

 宇草「みんな見てたから練習用の打撃をしたんだよ。ちょっと頑張ろうと思って」

 -宇草選手は俊足も武器。森下投手もかなり警戒したのでは?

 森下「けん制は練習しましたね」

 宇草「めっちゃけん制するもんね、そしてうまい!一塁走者で盗塁を試みたのは1回だけかな。成功もその1回だけ」

 -先輩選手に聞きたいことは?

 森下「一番、聞きたいことは苦労したことですね。勝手なイメージだけど、ほとんどが苦労ばかりで、簡単にいかない世界だと思っているんです。やっておいた方が良いことを知りたい」

 宇草「たくさんあるけど、プロは毎日試合がある。どういう気持ちで臨んでいるのかなと思う。良い日もあれば、悪い日もある。悪い日にどういう考え方で臨んでいるのか聞きたい。もちろん技術的なこともたくさん聞きたいですけど、シーズンの流れが全くわからないので、こういうときは、こういうことを意識した方がいいよとか。取り組み方とか考え方を聞きたいです」

 -目指す選手像は?

 宇草「どんなときも攻めていきたい。打撃と走塁が自分の長所。どんどん攻めていって、負けているときに流れを変えられる選手になりたいです。来年、クビになるかもしれない。自分はそれくらいの危機感を持ってやっていきます」

 森下「結果を残して、できる限り長く野球を続けたい。そして、いずれは球界を代表する選手になりたいと思っています」

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