27年ぶりプレーボール2者連続弾 西川の球団新月間4本初回先頭弾から巨倒
「巨人2-3広島」(31日、東京ドーム)
カープが巨人に食らいつく。広島は一回、1番・西川龍馬内野手(24)と2番・菊池涼介内野手(29)の初めてとなるアベック弾で勝利を手繰り寄せた。西川の初回先頭打者本塁打は今季4本目。シーズン4本は、球団では04年・緒方孝市(6本)以来、15年ぶりで、月間4本は球団新記録だ。また、初回の先頭打者弾から2者連続アーチは27年ぶり4度目の快挙だ。
大きなフォロースルーと共にはじき返された打球が、右翼席の最前列に飛び込んだ。試合開始直後に西川が放った一発が、攻撃陣に火を付ける。自身初の2桁本塁打となる10号ソロは、球団史に名前を刻む月間4本目の先頭打者弾だ。
「たまたまです。思い切って振り抜くことができて、良い先制点になって良かった」
2ボール1ストライクから、4球目の高めの直球を振り抜いた。外角へのスライダーも予想される中で「真っすぐに絞っていった」。143キロを完ぺきに捉えた一打だ。
後半戦初戦となる15日のDeNA戦から1番を担い、打線をけん引する。シーズン4本の先頭打者弾は、球団では04年の緒方孝市(6本)以来、15年ぶり。さらに月間4本は70年6月の三村敏之、99年9月の緒方孝市を超える球団新記録だ。「全く意識していないです」。さらりと言った言葉が頼もしかった。
西川に続き、菊池涼が左越えソロを放った。初回先頭打者から2者連続本塁打は、球団では27年ぶり4度目。「龍馬と初のアベックホームラン」と菊池涼。追加点で試合の主導権を手繰り寄せた。
1番・西川から4番・鈴木までメンバーが固まった状況。西川が安打を重ねることは、後を打つ選手に大きなプラスがあるという。迎打撃コーチは「先頭で真っすぐを捉えてくれることで、投手のその日の状態がわかる。1つのバロメーターになっている」と説明した。
前日7月30日に黒星を喫しただけに、この日はどうしても白星が欲しかった。1、2番コンビの活躍で手にした価値ある1勝。緒方監督は「きのうの嫌な感じを打ち消してくれた」と力を込めた。
8月戦線に入る。1日に勝ってカード勝ち越しを決めれば、巨人追走ムードはさらに加速する。「1番はスムーズに入っていけている。とにかく塁に出ることを心掛けていきたい」と前を向いた西川。本当の戦いが待つ夏場も、勢いを持続させてチームを前へと進めていく。





