巨人と4差…九里が光114球6回2失点 緒方監督「投手は頑張っている」

 「広島1-3ヤクルト」(2日、マツダスタジアム)

 広島・九里亜蓮投手(27)が今後へ期待を持たせる力投を見せた。完封勝利を挙げた前回登板に続いて試合を作り、6回を4安打2失点(自責点1)。粘りの投球を見せたが、打線の援護に恵まれず今季4敗目を喫した。チームは1分けを挟んで3連敗で、首位・巨人とは今季最大の4・0ゲーム差に開いた。ここが踏ん張りどころだ。

 打線の援護を信じて、必死に右腕を振った。九里が今季最多の114球を投げ、6回4安打2失点(自責点1)の力投。それでも4敗目を喫した右腕は試合後、チームを勝利へ導けなかったことに、悔しさをにじませた。

 「先取点を相手に与えてしまったのもありますし、何とか最少失点でという気持ちでマウンドに上がっていたので」

 最速148キロの直球にスライダーやチェンジアップなど多彩な変化球を駆使し、好投につなげた。初回を三者凡退と好スタート。二回こそ1死無走者で中山に先制ソロを浴びたが、その後も集中力を切らさなかった。「僕自身、三振を取る投手ではないし、いい方にいってくれただけ」というが要所で相手のバットに空を切らせ、7三振を奪った。

 粘りの投球を続けていた中で決勝点を与えたのは六回。先頭の青木に中前打を許し、その後に暴投も絡み2死二塁の場面だ。中村が放ったゴロを遊撃手・田中広がまさかのトンネル。「イレギュラーしようが前に止めるべきだった。技術不足。九里がせっかくいい投球をしていたので申し訳ない」と田中広。それでも九里は「いつも野手の方に助けてもらっているので」と話した。

 今季は2軍での再調整や中継ぎへの配置転換も経験した九里。それでも直球を磨き続ける右腕は先発に復帰した6月9日・ソフトバンク戦から4試合連続で自身の役割を果たしている。前回6月25日・楽天戦もプロ初かつ、交流戦唯一の完封勝利。先発では柱の一人として期待されている野村が2軍再調整という苦しいチーム事情の中、奮闘し続けている。

 緒方監督も「投手はある程度、頑張ってくれている試合が続いている」と評価。佐々岡投手コーチも「前回と同様、試合を作ってくれたし、真っすぐの力があるから変化球も効いている。継続してくれたらいい」とうなずいた。

 チームは前半戦最後となる9連戦初戦を黒星スタートで、リーグ戦再開後は1分けを挟んで3連敗。首位・巨人とは今季最大の4・0ゲーム差に広がった。明るい道を歩むためにも、九里が安定感を示し続ける。

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