高橋大、原点忘れずセンター返し 1軍定着に闘志
広島の高橋大樹外野手(23)が2日、1軍定着へ向けて原点を忘れずに打席に立つ誓いを立てた。2軍で打率・370の好成績を残して1軍切符を勝ち取れたのは、中堅へ打ち返すことを強く意識していたから。1軍の限られた打席でも、その意識を貫いていく。
本塁打を狙ってスイングしていたかつての自分とは違う。現在はどんな状況でも中堅へ打ち返すイメージしか持たない。追い込まれればバットを短く持つ。高橋大は「ピッチャーに対しての入り方を変えてしまうとダメなので、それは続けていく」と力を込めた。
ウエスタンで打率・370、4本塁打、10打点の成績を残し、4月24日に出場選手登録された。2軍で安定して安打を放つことができたのは、打席の中で迷いがないから。「追い込まれたらセカンドの上を狙う」。徹底して大振りをしないスイングが実を結んだ。
1軍では打席数が限られる。その中でアピールすることが生き残る道だ。4月30日の阪神戦(マツダ)では、6年目にしてようやくプロ初安打を放った。岩貞のスライダーを左前に運べたのも、中堅を意識してコンパクトに振り抜くことだけを考えていたからだ。
2日の雨天中止を受け、3日の巨人の先発は吉川光がスライド登板する。左投手ということで、高橋大はスタメンで起用される方針だ。
「ヒットが出るまで6年もかかった。でも1本出て、気持ちは違う。ファームでやってきたことをやるしかない」。原点を忘れず、一つ一つ結果を積み重ねる先に、1軍定着が待っている。



