菊池が救った 必死のV打&好守 全力でチームに貢献…衣笠さん見てくれましたか
「広島7-5阪神」(28日、マツダスタジアム)
快音とともに、スタンドから地鳴りのような大歓声が響いた。広島・菊池涼介内野手が決勝の適時二塁打を放ち、チームの4連勝に大きく貢献した。9連戦の初戦、そして23日に亡くなった球団OB・衣笠祥雄氏の追悼試合。勝利への思いをバットに乗せた。
「次につなぐつもりで必死にいきました」
5-5の六回1死一塁。2番手・岩崎の2球目、145キロ直球をきれいにはじき返し、打球は左中間を真っ二つに割った。一走・田中が生還し、勝ち越しの一打。25日のDeNA戦でも決勝打を放つなど、勝負強さが際立っている。
頼もしさは随所で示した。得点こそならなかったが、四回無死一塁では初球できっちり犠打を成功させた。持ち前の守備でも2点リードの八回1死二塁。代打・伊藤隼の二塁後方への飛球を背走して好捕。試合の流れを渡すことは許さず、主力としてあらゆる面でチームを支える力をこの日も発揮した。
試合後は黙々とベンチ裏のミラールームでバットを振り続け、飽くなき向上心をのぞかせた。「まずは優勝しなければいけない」と、オフから熱い思いを言葉に乗せてきた菊池。走攻守の全力プレーで、チームの力になり続ける。




