「オープン戦、ソフトバンク５－３広島」（２３日、ヤフオクドーム）

　打率０割台の不振に陥っていた広島・菊池涼介内野手（２８）が２本の二塁打を放ち、復調の兆しを見せた。ベテラン新井の戦線離脱という非常事態の中、「新井さんのためにも僕らが頑張らないといけない」と奮起。３・３０開幕へ上昇曲線を描く。

　リーグ開幕が１週間後に迫る中、絶不調だった菊池のバットからようやく快音が聞かれた。２本の二塁打を放ち、「きょうは打撃練習の時から感触が良かった。これをしっかり続けていきたい」と前向きに話した。

　初回に左中間フェンス直撃の二塁打でチャンスメーク。１６日のヤクルト戦（神宮）の第１打席以来、実に１３打席ぶりの安打を放ち、丸の左前打で先制のホームを踏んだ。七回２死二塁の好機には左中間突破の二塁打でオープン戦初打点も記録。この試合前まで２２打数２安打、・０９１の低打率にあえいできたが、ようやく復調のきっかけをつかんだ。

　ベテラン新井の戦線離脱に菊池も危機感を隠せなかった。「新井さんは大事な戦力。焦らずにしっかり治してもらいたい」。チームの精神的支柱を欠いて開幕を迎えることになるだけに、レギュラー陣の奮起がより求められる。「新井さんが戻ってくる時に、いいチーム状態で迎えられよう、僕らが頑張っていきたい」と自覚を口にした。

　「開幕までまだ時間はあるので、しっかり調整していく」と菊池。東出打撃コーチも「シーズンに入り気持ちが入ってくれば打ってくれる。全然心配していない」と全幅の信頼を置く。ここから一気に本番モードに突入。３・３０開幕は万全の状態で迎える。