エルドレッド、ライトル超え意欲 28本で球団外国人通算本塁打数更新

 「広島2軍春季キャンプ」(19日、日南)

 宮崎・日南での2軍キャンプで調整している広島のブラッド・エルドレッド内野手(37)が19日、球団の外国人本塁打記録を塗り替える意気込みを示した。今季28本塁打以上を放てばライトルの通算155本塁打を上回り、歴代1位に躍り出る。第四女出産に立ち会ったためキャンプ合流は遅れたが、仕上がりはバッチリ。球団史上最長となる来日7年目シーズンも自慢のパワーで本塁打を量産する。

 冷たい雨が打ちつける室内練習場で、エルドレッドはフルスイングを繰り返した。1月下旬に第四女の出産に立ち会い、16日に2軍キャンプに合流したばかり。調整遅れが心配される中、37歳のベテラン助っ人は、そんな不安を吹き飛ばした。

 「自分自身の調子は変わりなく、順調に来ている。スイング自体は100%、しっかり振れている。あとは実戦でピッチャーの球に合わせていきたい」

 来日の時期こそずれ込んだが「家族が増えることはモチベーションになっている」とニッコリ。母国・アメリカでの自主トレも充実していたという。午前中はランニングと打撃練習で汗を流し、午後はウエートレーニングでみっちり鍛えた。練習メニューは現在のキャンプと変わりなく、仕上がりは上々だ。

 大きなモチベーションがある。エルドレッドは過去6年間で通算128本塁打。今季28本塁打を放てば、ライトルの通算155本塁打を上回り、球団史上1位に躍り出る。昨季は116試合の出場で27本塁打を記録。自己最多は14年の37本塁打で「可能な数字だと思う。一つの目標として達成したい。モチベーションになるね」と声を弾ませた。

 今年は例年以上に外国人4枠を巡る競争が激しい。1軍キャンプでは実績十分のジョンソン、ジャクソンが順調な仕上がりを見せ、バティスタ、メヒアも打撃好調を維持。新助っ人カンポスは日本の野球に対応しようと奮闘中だ。それでもエルドレッドは余裕たっぷり。「焦りはないよ。昨年もこの時期は試合に出ていなかったからね」と受け流した。

 キャンプのテーマは「開幕にプレーできるように合わせること」とシンプルだ。21日のセガサミーとの練習試合(天福)では「少しでも打席に立たせてもらえたらうれしい」と出場を志願。自らのペースで開幕1軍に照準を合わせている。

 球団外国人史上最長となる7年目は記憶と記録で彩る。ライトル超えへ、豪快なアーチをファンへ届ける。

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