新井20年目絶「頂」宣言 3連覇&日本一「頂」きます
広島の新井貴浩内野手(40)が19日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸1億1000万円プラス出来高払いでサインした。20年目の節目を迎える来季、後輩たちとの競争を大歓迎。「競争してみんなのレベルが上がっていけばチームとしてもいいこと」。チーム力の底上げを図り、球団史上初の3連覇、日本一を誓った。(金額は推定)
すっきりとした表情だった。1時間を超える交渉を終えて会見場に現れた新井。現状維持の1億1000万プラス出来高払いでサインした。会見後、来季の漢字一文字に「頂」を掲げたチーム最年長。今季、味わった屈辱を必ず晴らす。
「悔しかった。2年連続でリーグ優勝できたというのは、すごくうれしかったが、最後は日本シリーズに行けなかった」
2位・阪神に10ゲーム差をつける圧倒的な力で連覇達成。しかし、CSファイナルSでは3位・DeNAに2勝4敗(アドバンテージ1勝を含む)で日本シリーズ出場を逃した。つかみ切れなかった大舞台。新井の心は雪辱に燃えている。
今季、一塁ではエルドレッドの61試合に次ぐチーム2位の56試合に先発出場。来季はここに松山やバティスタらもポジション争いに加わるべく練習に励んでいる。もちろん簡単に明け渡す気はない。「競争は大歓迎。競争してみんなのレベルが上がっていけばチームとしてもいいこと」と新井。チームの底上げにつながる後輩たちの挑戦を受けて立つ構えだ。
41歳で迎えるプロ20年目のシーズン。回復力など肉体面での衰えはあるが、技術面の衰えはまだ感じていない。「(20年は)数字的な節目であって、特別なものはない。今までと一緒。最高の1年になるように一生懸命やるだけ」と目の前のことに全力でぶつかっていくつもりだ。
鈴木球団本部長は「(交渉で)本人のことは全く話してない。チームのことばかり。いるだけでチームにいい雰囲気を与えてくれている。まだ大きな課題を残したままだから、よろしくと言った」。大黒柱として厚い信頼を寄せられている。
年明けには、14年連続で護摩行に臨む予定だ。精神面を鍛え、2018年シーズンへの準備を整える。「チームが苦しいときに救う一打をたくさん打ちたいし、ファンにたくさん喜んでもらえる一打を打ちたい」。球団史上初のリーグ3連覇、34年ぶりの日本一へ。新井がまだ見ぬ頂点へと挑む。


