鯉戦士凱旋に、広島駅熱狂!1800人 緒方監督に余韻なし「戦い始まっている」

 18日の阪神戦(甲子園)に勝利し、37年ぶりのリーグ連覇を達成した広島ナインが19日、凱旋した。JR広島駅では約1800人の鯉党に盛大に迎えられた。緒方孝市監督(48)は、松田元オーナーに(66)に連覇を報告。その後、レギュラーシーズンの残り7試合は、CSファイナルSへ向けた重要な戦いになることを強調した。

 「感動をありがとう!」「優勝おめでとう!」。ヒーローたちの凱旋に、JR広島駅が沸いた。熱烈な祝福ムードは、25年ぶりに優勝を飾った昨季に勝るとも劣らない。手を振って鯉党の声援に応えた緒方監督は「選手は感動したと思うし、去年と同様にうれしい限り」と目尻を下げた。

 ナインらと共にバスに乗ってマツダスタジアムに戻ると、鈴木球団本部長と松田オーナーを訪ね、リーグ連覇を報告。10分間の会談で慰労と同時に「次はCSを戦う。足をすくわれないように」と言葉をかけられた。次なる目標は、日本シリーズ行きの切符をつかみ取ることだ。

 監督室に戻っても、歓喜の余韻に浸ることなく気持ちを切り替えた。レギュラーシーズンは残り7試合。「CSに向けた戦いはもう始まっている」。前日18日の阪神戦を振り返ると同時に、短期決戦を勝ち抜くための準備を開始した。

 この日、ベテランの石原の出場選手登録を抹消した。調整期間を設け、コンディションを整えるのが狙いだ。さらに「若い選手には1人、2人チャンスはある」と、新たな戦力の発掘にも力を入れることを示唆した。今後は2軍から野手数人を昇格させる予定。消化試合など決してない。

 リーグ連覇を達成した夜のビールかけは格別だ。山あり谷ありのシーズンを戦い抜いてきた苦労が報われた瞬間だった。「しっかりと楽しめた。本当に喜べたと思う」。33年ぶりとなる日本一は、どんな味がするのか。悲願の頂を目指し、緒方鯉が動き始めた。

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