カープ史上初「10勝クインテット」誕生へ野村からカウントダウン

 広島は7日、ナゴヤ球場の室内練習場で投手指名練習を行い、野村祐輔投手(28)、大瀬良大地投手(26)、九里亜蓮投手(25)が参加。先発する8日からの中日3連戦(ナゴヤドーム)に向けて調整した。前カードDeNA戦で薮田、岡田がプロ初の2桁勝利を達成。今カードに先発する3投手にも10勝到達の可能性があり、球団史上初の「10勝クインテット誕生」を目指す。最短8日の優勝マジックも、三本の矢で点灯させる。

 台風5号が接近する中、3人はナゴヤ球場に隣接する室内練習場で汗を流した。外では豪雨、強風のごう音がこだましたが、それぞれが黙々とメニューを消化。今季中日戦2戦2勝の野村は「そんなイメージはない。そのときの状態で、いい投球ができたらいい」と集中力を高めた。

 今季はチーム打率、得点、本塁打数リーグ1位の打線に引っ張られ、首位を独走。早ければ、8日にも優勝マジックが点灯する。そんな中、先発陣も奮闘中だ。開幕前は“ポスト黒田”が最大の焦点とされたが、シーズンに入ると不安を吹き飛ばした。エースのジョンソンが離脱を繰り返す中、大黒柱・野村が週頭でローテを支え、大瀬良は開幕から負けなしの連勝街道を走る。開幕ローテ入りした九里も先発、ロングリリーフとチーム事情に合わせてフル回転してきた。

 大卒3年目の薮田と同2年目の岡田もめざましい成長を見せた。2人は前カードDeNA3連戦でついにプロ初の2桁勝利を記録。ここまで7勝の野村、同7勝の大瀬良、同6勝の九里がロングスパートをかければ、球団史上初の「10勝クインテット」の完成も十分に射程圏となった。

 先発投手にとって、10勝は特別なものだ。今季先発に復帰した大瀬良は「まずは次のゲームに集中したい」と言いつつ「まだ試合数も残っている。1年間ローテを守ってゲームを作って達成したい。最終的な目標です」と13年のルーキーイヤー以来、3年ぶりの大台到達を見据える。九里も「何とか結果としてなればいい」とうなずいた。同級生2人は後輩2人の10勝到達を、「すごい」と素直に祝福し、続けて「一戦一戦、試合を作りたい」と口をそろえた。

 昨季最多勝の野村は大黒柱らしいフレーズで締めた。「(2桁勝利は)できればうれしいけど、すべてではない。優勝を目指してやっている。チームが勝つことが一番」。リーグ連覇こそ、投手陣にとっても最大の目標。三本の矢でゴールテープを射抜いた先に歴史的快挙が待っている。

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