緒方監督「敗れたのは監督の責任」

 「日本シリーズ・第6戦、広島4-10日本ハム」(29日、マツダスタジアム)

 大きくひとつ、深呼吸した。32年ぶり日本一を目指した戦いが幕を閉じた。本拠地で2連勝後、敵地で3連敗。そして再び地元に戻ってもパ・リーグ王者の底力を見せつけられた。広島・緒方孝市監督は「敗れたのは監督の責任。力不足だった。選手に責任はない。たくさんのファンの人に応援してもらい申し訳なかった」と言葉を紡いだ。

 4-4の八回。セットアッパーのジャクソンが2死から6点を失い、試合は決した。「自分の判断ミス。打ち返された時点で代えるべきだった。交代のタイミングを間違えた」。2死満塁から中田に押し出し四球で勝ち越し点を献上。さらに投手のバースにも中前適時打を浴びて、リードを2点に広げられた。

 「翔(中田)の打席がポイントだった。大谷と投手では状況が違うから…」。中田の打席時、ネクストには大谷が控えていた。だが、1点を勝ち越したことでバースがそのまま打席へ。打ち取れると信じ、続投させたが、これが裏目。後手に回ったことで交代時期を逃し、レアードには満塁弾を浴びた。

 それでも25年ぶりのリーグ優勝を勝ち取った事実は不変だ。「下を向くことはない。堂々としてほしい。全力を出し切ってくれた」。指揮官は胸を張った。

 頂点獲りは持ち越しとなった。「本当にいろんな勉強をさせてもらった。また来年、日本一にチャレンジする」。監督就任3年目を迎える17年シーズン。この悔しさを新たな力に変えて、再び歩みを始める。

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