エルド2戦連発!鯉30年ぶり快挙「芯で捉えることができた」
「日本シリーズ・第2戦、広島5-1日本ハム」(23日、マツダスタジアム)
頼れる大男が鯉の6番にいた。2試合連続本塁打を放った広島のブラッド・エルドレッド内野手に、スタンドを真っ赤に染めたファンから惜しみない声援が送られた。初の日本シリーズの舞台でも、主砲の輝きが陰る気配はない。
4点目を奪った直後、六回2死走者なしの場面だった。「とにかくボールを見極めて、打てる球と判断した。芯でしっかり捉えることができたよ」と高めに浮いた143キロ直球を逃さなかった。フルスイングした打球は失速することなく、左中間フェンスを越えた。
試合を決定付ける主砲の一撃。広島でのシリーズ2試合連続本塁打は86年・長嶋清幸が放って以来、30年ぶり5人目。外国人選手では初の快挙だ。
二回は、1死から左前打で出塁すると、続く小窪の打球が右中間を破った。選手会長の一打に一塁から必死の激走。一気に先制の本塁を駆け抜けた。
「短期決戦、集中力が増しているからこういう結果になっている」。第1戦は1安打1本塁打2打点。第2戦も2安打1本塁打1打点と、抜群の勝負強さを発揮した。
来日5年目。本拠地ではほぼ毎試合、観戦に訪れる妻と3人の子供たちから、この日も声援を送られた。長期遠征中に1日でも休みがあれば広島に帰ってリフレッシュする家族思いが、発奮しないわけがない。
25日からは敵地・札幌ドームで戦うが「自分たちのやってきたこをやるだけ」。北の大地でも鯉の主砲がバットでチームを勝利に導く。