新井 自然体でDeNAを倒す CS相手決定「最後まで諦めない」

 広島の新井貴浩内野手(39)が10日、マツダスタジアムで行われた全体練習に参加し、12日に開幕するマツダCSファイナルSへ向け調整した。練習中に対戦相手がDeNAに決定。勢いに乗る難敵ではあるが、逆転勝ち45度のレギュラーシーズン同様に、どんな展開になろうとも自分たちの戦いを貫く強い決意を示した。

 頂点を目指す戦いが再び始まる。相手はDeNAに決まった。新井はナイター練習の合間にエルドレッド、ルナ、菊池、ジョンソンらとベンチ裏のモニターでその瞬間を見届けた。大一番を前に主砲が示したのは平常心で戦うことの重要さだ。

 「DeNAも初のCSでファーストSを突破して勢いに乗っていると思う。かといって相手は相手なので、自分たちのやってきたことをしっかり準備してやるだけ」

 劇的な快進撃で25年ぶりにリーグを制したレギュラーシーズン同様、勝利だけを求める姿勢に変わりない。

 チームにとっては13、14年に次いで3度目のCS。新井自身は阪神時代に08、10、13、14年の4度、CSを戦い、14年はファーストS、ファイナルSを突破して日本シリーズへ進んだ。

 「短期決戦は難しさもあるし、受け身をとっていたら、あっという間に終わってしまう。アドバンテージとか関係なく初戦から一丸となって入っていけるようにしたい」。期待という重圧の中で戦ってきた豊富な経験が支えだ。

 ファーストSを見ても、すべて接戦。「理想は先制して中押し、ダメ押しということですけど。そんなにうまくはいかない」。それでも広島には、今季45度の逆転勝利を収めた試合終盤の驚異的な粘り強さがある。「どんな状況になろうとシーズン同様、最後まで諦めない」とチームの思いを代弁した。

 特に今ファイナルSは、球団史上初のCS本拠地開催。緒方監督も「ホームでたくさんのファンの人も声援を送ってくれる。それを力に変えてやりたい」と、球場全体が一丸となって戦う考えだ。

 9日に続く午後5時からのナイター練習では、シート打撃で2打席に立ち四球、右前打と仕上がりの良さをアピールした新井。「順調に来ている」と確かな手応えを口にした。8日には球場で決起集会も行い「(団結力は)申し分ない。みんな早くやりたいと思っている」。あとはDeNAを粉砕するだけだ。

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