丸弾で再び貯金20!でかしたDe守護神撃ち

 「DeNA2-3広島」(12日、横浜スタジアム)

 広島が2試合連続、そして今季34度目の逆転勝利で2位・巨人とのゲーム差を6・5に広げた。1-2の八回に鈴木誠也外野手(21)の17号ソロで同点。九回には丸佳浩外野手(27)が決勝の14号ソロを右中間席にたたき込んだ。貯金を20に戻し、25年ぶりの頂点へ向けて着実に前へ進む。

 敵地で、丸が視線を独り占めした。右拳を力強く握ると、横浜の夜空に雄たけびを上げる。最終回。失投を見逃さず右中間席に放り込んだ。2試合連続で逆転勝利を呼びこむ14号決勝ソロは、守護神・山崎康から放ってみせた。

 「最高です。風にも声援にも乗ってスタンドに届いたと思う。諦めない、簡単には終わらないのがチームの方針ですから」

 2-2の九回1死。1ボール2ストライクから、ウイニングショットのツーシームが高めに浮いてきた。本塁打を狙った訳ではない。「追い込まれていたから何とかくらいついて。うまく反応できた」。次の打者につなぐ意識が、最高の結果を生んだ。

 七回まで石田の前にわずか3安打。得点は初回、自身の左前適時打のみだった。それでも左腕が交代した八回から反撃を開始。鈴木の同点ソロで振り出しに戻すと、勢いそのままに背番号「9」が試合を決めた。「打者が意地を見せてくれた。誠也に丸。丸は大したものだ」と緒方監督。指揮官が最大級の賛辞を贈った12球団トップの34度目の逆転勝利だ。

 勝負の8月戦線の序盤は投手陣が打ち込まれる場面が増えた。広島独特の暑さもあり疲労がないとは言えない。丸は「暑いのはみんな同じ」としながらも「ピッチャーの方がきつい。打者が優位な位置(点を奪い投手陣を助ける)にいなければ」と言いきった。チームリーダーとしての自覚と責任感が、その体を突き動かしている。

 リオ五輪に参加している広島・庄原市出身の金藤が、女子200メートル平泳ぎで金メダルを獲得した。日本競泳女子史上最年長メダリストで、この種目では3人目の快挙だ。広島の街には歓喜の声が上がった。カープは首位を快走中。実りの秋を迎え、もっと大きな喜びで街全体を包みたい思いがある。

 2位・巨人とのゲーム差を「6・5」に広げた。逆転勝利が若い選手が多いチームに新たな推進力をもたらした。残りは35試合。「絶対に優勝したい」。丸の言葉がカープを愛する、全ての人の思いだ。

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