菊池V打!広島が20勝セ界一番乗り

 「ヤクルト3-6広島」(10日、神宮球場)

 カープ打線はあきらめん。広島は菊池涼介内野手(26)が3-3の七回、中前に勝ち越しタイムリーを放ち、3カードぶりとなる3連戦の初戦を白星発進。初回に3点を奪われる劣勢をはね返し、チームは今季リーグ最速で20勝に到達した。先週の6連戦は2勝4敗と負け越したが、この日の勝利で2位をキープした。

 決して会心の当たりではない。それでも中前で弾んだ打球に、菊池が力強く拳を握りしめた。試合終盤に、ようやく主導権を手繰り寄せた価値ある一打。小雨が降り続く敵地・神宮で、執念の決勝打を放ってみせた。

 「3打席目まで情けない打撃が続いていた。何とかしたい気持ちだった。落ちた瞬間?正直、うれしかったですね」

 3-3の七回1死一、三塁。秋吉の低めの直球を振り抜いた。この回、1死から代打の天谷がフルカウントから四球を選び出塁。続く田中が中前打で好機を拡大した。3打席目までは2三振を含め無安打。「開き直ってね」。はやる気持ちを一度、リセットし結果を残してみせた。

 5月に入り、5日の巨人戦(東京ドーム)まで4試合連続無安打だった。43安打を放った3、4月は2試合連続で快音なしだったことは一度もない。「考え過ぎているところがある」。悩める胸中を明かした。

 それでも立ち止まっている訳にはいかない。同級生の田中や丸らとチームをけん引していくという自覚を強く持つ。「自分なりに考えて、やらないといけない」と決意を新たにした。

 チームは今季20度目となる2桁11安打で6得点。逆転勝利でリーグ最速の20勝に到達した。勝率5割以上での20勝は14年以来、2年ぶりだ。好調な打線がそのけん引役。緒方監督は「きょうもいい攻撃ができていた。攻撃陣をほめてあげたい」と頬を緩めた。

 3カードぶりに3連戦の初戦を逆転勝利で飾った。菊池が首位・中日追走ムードに火を付けた。「頭(初戦)を取ったのは大きい。これからも上位にいられるように頑張る」と前を見据えた。鯉の季節はまだまだ、続く。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス