誠也よ侍になれ!小久保監督熱望

 「広島春季キャンプ」(2日、日南)

 野球日本代表「侍ジャパン」の小久保裕紀監督(44)が2日、宮崎県日南市の広島キャンプを視察。次世代の代表候補として「外野手として能力が高い」と、鈴木誠也外野手(21)を高く評価した。代表チームも右の外野手は手薄な状況。指揮官はチームでの定位置獲得と、代表入りを熱望した。

 目の前を駆ける原石に無限の可能性を感じた。主目的は来月5、6日にある台湾代表との強化試合のメンバー選考。だが、2017年の第4回WBC、20年の東京五輪も見据える小久保監督は、確かに「鈴木誠也」の名前を脳裏に刻んだ。

 「若く実力のある選手が多い。代表に割って入ってきそうな選手がいた。鈴木や野間は外野手の能力が高い」

 視察の感想を問われると、思わず具体名が口を突いた。全国的には無名の選手。だが、ポテンシャルの高さに驚いた。代表チームでは左打者に比べて、右の外野手は内川(ソフトバンク)、平田(中日)ら数少ない。指揮官も「手薄。僕以外のコーチとしても、注目している選手」と続けた。

 だからこそ、まずチームで定位置奪取を強く願う。打撃練習に向かう鈴木を呼び止めて1、2分間の談笑。内川の自主トレに参加した様子を聞きながら「いいモノを盗めたんだから、なんとかレギュラーを獲ってくれ」と直接ゲキを飛ばした。不動の右翼手として台頭、成長を求めた。

 指揮官の言葉に鈴木も胸を熱くする。2014年のシーズン終了後には、第1回21U野球ワールドカップ日本代表に選出。打率・423で首位打者、ベストナインも獲得した。「自信になった。もっと上のレベルでやりたいという気持ちになった」。代表で得た経験、自信が、日の丸への思いを強くさせる。

 小久保監督の言葉を胸に、定位置獲得に全力を傾ける。内川にはバットの出し方、力の伝え方、ヘッドの使い方など細かく助言を受けた。現在は自主トレ時に撮影した内川の映像を繰り返し確認。自分と見比べながら、修正する作業を続ける。「基準ができた。少しずつ分かってきた」。1日、1日、自信は確信に変わりつつある。

 キャンプ2日目が終了。左手人さし指にマメができ、皮は大きくめくれた。自主トレから7カ所目だ。「ポテンシャルということは、1年目から言ってもらっている。ただ、それだけで終わりたくない。今年は結果を出したい」と鈴木。連日、球場を出ると外は真っ暗だ。4年目、21歳。猛練習から一気に、スター街道を駆け上がる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス