“鯉魔神”中崎70試合登板&30Sだ

 広島の「湯布院リハビリキャンプ」が17日、大分県由布市で始まった。昨年に続き2度目の参加となった広島・中崎翔太投手(23)は、来季の目標に70試合以上の登板を掲げた。今季は69試合登板とフル回転。守護神も任され、自覚も芽生え始めた。プレーだけではなく言動でもチームを引っ張るつもりだ。

 表情を引き締め、中崎が来季の目標を口にした。名湯で疲れを癒やしながらも、気持ちは来るべきシーズンに向かっている。「決して簡単なことではないけど、今年以上の結果を求めていかないといけない」。守護神としてフル回転し、今季を上回る70試合以上に登板する-。言葉に覚悟を込めた。

 ヒースの不振により、シーズン途中から抑えを任された。重圧に慣れ、心技体が充実してきた後半戦は32試合32回2/3に登板し、失点はわずか3。シーズン通算では69試合登板で29セーブ。チームの日本投手では09年の永川勝浩以来となる30セーブ到達は逃したが、堂々の成績を残した。

 大台突破へ向けた準備は着々と進めている。シーズン後に筋量を測定した結果、その低下が指摘された。トレーナー陣は、投球練習を続ければ故障につながると判断。14日まで参加した秋季キャンプでは、1日の初日からキャッチボールすら封印する完全ノースロー。ウエートトレーニングで筋肉を強化し、さらに股関節の柔軟性を取り戻すトレーニングなどで肉体強化に汗を流してきた。

 今季最終戦となった10月7日の中日戦(マツダ)での登板以来、約1カ月以上、投げていない。投球練習再開は未定で、自主トレのメーンは体づくりになる。それでも「キャンプではしっかり走れたし、股関節のトレーニングもできた。地道だけど、続けていけば成果は出ると思う」とキッパリ。小さな一歩が、さらなる飛躍につながると信じている。

 結果はもちろん、言葉や行動でもチームを引っ張るつもりだ。黒田や前田など、自らを厳しく律する先輩の姿を見てきた。「上の人にお世話になってきた。自分も振る舞い方やオフの過ごし方とかをしっかりとしていきたい」。プロで5年の歳月が流れた。23歳にして自覚は十分だ。

 「毎年、成長できていると思う。来年もしっかりとしたものを、結果で示していきたい」。頼れる守護神なくして四半世紀ぶりの優勝はない。中崎がその座を守り抜く先に、栄冠が待っている。

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