ジョンソンほぼ確!最優秀防御率
「広島4-6ヤクルト」(3日、マツダスタジアム)
チームをCSに導く。広島・ジョンソンはピンチの連続を耐えた。7回8安打1失点。八回に大瀬良が同点に追いつかれ、前田に並ぶリーグトップ、来日1年目の外国人左腕では史上初の15勝目は逃した。それでも、その粘投はたたえられるものだった。
2-1の五回1死一、三塁。畠山にカウント3ボールとなった時、鯉党の声援が一層大きくなった。1球ごとに拍手が起こる。フルカウントからの鋭いライナーは、遊撃田中の真っ正面。三塁走者が飛び出しており、併殺でピンチを脱した。
初回にバレンティンに先制打を許した。その後も再三走者を背負ったが、追加点を許さない。七回も1死二塁を見事にしのぎ、役目を終えた。
試合後の左腕は、広報を通じて「ノーコメントです」とだけ談話を残した。悔しさを全身に漂わせて、球場を後にした。それでも、防御率は1・85でリーグトップを死守した。今季最終戦の7日・中日戦(マツダ)ではブルペン待機する可能性があり、15勝の夢も消えてはいない。
左腕はかつてこう言っていた。「TEAM(チーム)のスペルにI(私)はない。チームと個人は関係ない」。タイトルよりもチームの白星を優先する姿勢を示した。ここまでの14勝のうち、10勝がマツダスタジアムで挙げたもの。来日1年目左腕は、鯉党に鮮烈な印象を残した。
