黒田また右手に打球…病院直行、抹消も

 「DeNA2-3広島」(29日、横浜)

 広島・黒田博樹投手は厳しい表情でマウンドを降りた。四回に右手首付近に打球が直撃し、五回に1死を奪った後、横浜市内の病院へ直行。診察結果は不明だが、31日に広島市内の病院で精密検査を受ける予定で、最悪の場合は出場選手登録を抹消される可能性が出てきた。

 四回だ。1死二塁からバルディリスのライナーが黒田を襲った。グラブを出したが間に合わず、同じく出した右手首付近に直撃。打球は方向を変え、左前へ転がり勝ち越しを許した。この直後は「大丈夫」と続投し、連続三振で後続を断った。

 ところが五回だ。投球練習中に「少しおかしいと思ったから」と異変を感じた畝投手コーチがマウンドへ。話し合いの末、交代を決断したが、野球規則上、打者1人への投球を完了させる義務があるため交代を認められず、先頭の砂田へ投球開始。三ゴロに抑えるとベンチに消えた。

 18日の中日戦(ナゴヤドーム)でも右手のひらに打球が直撃したばかり。緒方監督は「その後もマウンドに向かう気持ちは、チームを奮い立たせるものがあった」とたたえた。

 黒田は病院に行く際、右手にアイシングをした状態で「左手、左手」と冗談を交えて気丈に振る舞ったが、症状は思わしくない。離脱ならば、今後の戦いに大きな影響を与えるのは間違いない。

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