黒田男気中4日!自責0でG斬り8勝目

 「広島2-1巨人」(23日、マツダ)

 広島・黒田博樹投手(40)が8勝目をマークした。今季初めての中4日先発で、7回8安打1失点(自責点0)と好投。序盤は毎回のように走者を背負ったが、粘り強い投球で試合の主導権を渡さなかった。チームは連勝で借金を5に減らし、3位ヤクルトとのゲーム差を2に縮めた。

 ようやく白い歯がこぼれた。ベンチ前でナインを出迎え、勝利のタッチを交わす黒田。「ナイスゲーム。きょうはいろいろなプレーがあって、最後までハラハラした」。九回に判定をめぐり緒方監督が三塁塁審に猛抗議する場面もあった。緊張感から解放され、ようやく笑みが広がった。

 今季初となる中4日登板。三回までは毎回、先頭打者の出塁を許して得点圏に走者を背負った。1-0の三回は、立岡の中前打と新井の失策などから1死二、三塁とされると阿部の中犠飛で同点とされた。

 それでも崩れないのが右腕の真骨頂だ。1-1の六回にはビッグプレーでチームを救った。2死満塁で三走亀井のリードが大きいと見ると、素早い送球でタッチアウトにした。三塁・梵がベースに入って捕球するのがギリギリになったが「ワンテンポ遅れていたらセーフ。ベースの上に投げようと思った」。悪送球が1点につながる場面で、平常心を維持できるのが強みだ。

 「ヒットは打たれたけど、次の打者としっかり対峙(たいじ)できた」。前回18日の中日戦(ナゴヤドーム)で右手に打球を受けたが「大丈夫」とキッパリ。毎回のように走者を背負いながら7回8安打1失点(自責点0)だ。登板4試合ぶりの8勝目は、日米通算190勝目。緒方監督は「ランナーを出しても粘り強く投げてくれた」と絶賛した。

 後輩の投球に大きな刺激を受けた。前日、福井が8回6安打1失点で9勝目を挙げた。「福井の投球を見て勇気づけられた。あれを見ていて思うところがあった」。走者を出しても微動だにせず、自分の球を信じて右腕を振り続けた背番号11。後輩のたくましい投球を、自らの力に変えた。

 首位阪神とは6・5ゲーム差。優勝を目指す上で、一つも負けられない戦いが続く。「先は見ない。常にマウンドに上がるのは苦しい。次の登板にしっかりと準備して臨みたい」と力を込めた黒田。目の前の戦いだけ集中するだけ。右腕を振り続ける覚悟だ。

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