誠也“雄叫びV打”3ボールから強振
「交流戦、広島2-1楽天」(5日、マツダ)
その瞬間、雨はやんでいた。0-0で迎えた六回、2死満塁。広島・鈴木誠の打球は左翼線で弾んだ。2者が生還。先制V打で連敗を止め、先発黒田に5勝目を届けた。負けられない一戦で、20歳のホープが躍動した。
「1、2打席目は差し込まれたので、レフトにファウルを打つつもりでいた。ここで決めてやるんだ、という気持ちできました」
六回。1死満塁から、エルドレッドが浅い中飛に倒れた。先制ムードが薄れる中、鈴木誠が打席に立った。ボールが3球続き、4球目。辛島が投げた高めの、見逃せばボール球を「ぶったたいた」と笑った。「割り切らないといい投手は打てない」。抜群の積極性が奏功し、連敗中だったチームに勢いを呼んだ。
通常はアッシュ素材、雨の日はメープル素材と、天候によってバットを使い分ける。1打席1打席に見せるプロ意識。雨がやんだ第3打席、こだわりの“相棒”で千金打を生んだ。緒方監督も「誠也がよくあそこで打ってくれたね」と、賛辞を惜しまなかった。
5月29日のオリックス戦以来、6試合ぶりの先発出場。気迫の一打で、チームの総意を代弁した。「負けが続いていて、ベンチでなめられたくないと、ずっと思っていた」。まだ、終わらない。最下位からの逆襲へ。チーム一丸で反撃へ向かう。
