ジョンソン7回0封!SB打線ゴロの山
「オープン戦、ソフトバンク3-2広島」(21日、ヤフオク)
広島の新外国人左腕、クリス・ジョンソン投手(30)が先発し、昨季日本一のソフトバンク打線を相手に7回4安打無失点と好投した。シーズンへの最終登板で、課題だったセットポジションでの投球を克服。次の登板は開幕2戦目の28日・ヤクルト戦(マツダ)。チームは逆転サヨナラ負けでオープン戦最下位に転落したが、収穫はあった。
満足そうに穏やかな表情を浮かべた。これまで最多の95球を投じ、7回4安打無失点。ジョンソンはシーズンへ最後の登板を「ゴロで打ち取る自分の持ち味を出せた。修正してきたことを形にできた」と振り返った。
スライダー、チェンジアップ、カーブ、ツーシームを駆使し、20日に前田から7点を奪った強力打線に得点を許さなかった。四回1死一塁では内川を遊ゴロ併殺に打ち取った。七回1死一、二塁では明石を二ゴロ併殺に抑えた。14個のアウトをゴロ打球で奪った。
三回以降は毎回走者を背負っても、動じなかった。11日の阪神戦(甲子園)ではセットポジションでの投球が乱れ、4回5安打4四球で2失点。特に初回は満塁から、2者連続で押し出し四球を献上していたが、この日は不安を完全に払しょくした格好だ。
調整登板した15日の教育リーグ・ソフトバンク戦(由宇)は6回無安打無失点。その六回に先頭打者からセットポジションで投げる工夫をし、課題に向き合った。ジョンソンは「プレートから真っすぐ捕手に向けて(投球に)入れるよう練習したよ」と振り返った。
緒方監督は「セットを修正していた。安心した。2戦目を行ってもらう」と、28日・ヤクルト戦(マツダ)での先発を明言。畝投手コーチも「やってきたことが全部できていた」と目を細めた。
父方の祖母が日本人の親日家。取材を受けると、報道陣に「マタ、アシタ」と日本語で答えるのが、おなじみの光景になった。来日した婚約者との生活も軌道に乗り、人生で初めて訪れた日本を前向きに捉えている。
先発ローテとしてフル回転が期待される左腕。「自分の投球をして、どんな状況になってもカープの一員として戦います」。シーズンに視線を向け、力強く言い切った。





