大瀬良イケる!黒田直伝のツーシーム

 「オープン戦、日本ハム3-3広島」(17日、札幌ド)

 新たな武器を手に入れた。広島・大瀬良大地投手(23)が先発し、黒田博樹投手(40)直伝のツーシームを実戦で初めて試した。4回2失点と課題も残ったが、左打者に多投した新球には手応え十分。今後は右打者にも使い、シーズン開幕に向けて精度を高めていく。

 大きくうなずいた。大瀬良は四回に2点を失ったが、胸を張ってマウンドを降りた。黒田直伝の新球ツーシームを実戦で初めて試投。「(打者が)振り切る感じではなかった。思い描いていた打球も多かった」。確かな手応えに、笑みがこぼれた。

 初回、先頭・西川の初球に142キロのツーシームを投じ、見逃しストライクを奪った。その後も田中や近藤ら左打者を相手に多投。中途半端なスイングで、ファウルになる場面が続いた。四回2死からは、近藤を新球で投ゴロに打ち取った。

 昨季は10勝8敗で新人王に輝くも、直球が走らない時に打ち込まれることが多かった。2年目の飛躍に向けて、新たな武器が欲しかった。だから沖縄春季キャンプで、大先輩にツーシームを教わった。3日には練習中に黒田を左打者に見立てて試投。「ちょっと腕を遅く出すイメージで」と助言を授かった。

 初めて実戦で投じた好感触に、「1つの球種としてやっていく」と、大瀬良の声も自然と弾んだ。今回はあえて使わなかったが、次回は右打者にも新球を使う。受けた会沢からも「十分使える。手元で動く」と太鼓判を押された。

 4回を投げて、2安打6奪三振で2失点。初回2死の陽岱鋼から、二回の中田、ハーミッダと中軸を3者連続三振に仕留めた。だが、課題も残った。四回に陽岱鋼、中田にいずれも直球を連続二塁打され、先制点を許した。さらに自らの暴投で2点目を献上。「しっかりと抑えないと」と反省も忘れなかった。

 大瀬良を前田、黒田に次ぐ3番手と位置づける緒方監督は、「しっかりやってほしい」と期待を寄せた。シーズン初登板は、31日・DeNA戦(横浜)が濃厚だ。この試合では昨秋から取り組む新球フォークにも手応えを得た。2年目のジンクスを吹き飛ばす進化へ。「次はまた修正して、しっかり使えるようになりたい」と前を向いた。

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