スイッチ挑戦の上本「左」で2戦連続H
「広島紅白戦、白組1-0紅組」(11日、日南)
昨秋キャンプからスイッチヒッターに挑戦している上本崇司内野手(24)が、紅白戦に出場し、左打席で結果を残した。右投手のデヘススから、この試合で唯一のタイムリーとなる適時二塁打を放った。
スタンドがドッと沸いた。上本が左打席でバットを一閃(いっせん)。デヘススの剛球に負けない力強いスイングで、左中間を真っ二つに破った。
「速かったけど、右より左の方が打ちやすい。何とかアピールできたと思う」
0-0の三回無死一塁で直球をはじき返した。196センチのデヘススと身長差は26センチある。角度がついた剛球にきっちり対応した。前日の紅白戦でも左打席で1安打。緒方監督は「存在感がある」と目を細めた。
昨秋から左打ちに挑戦する。それでも「僕は右目がきき目。左打席の方が、球がよく見える。癖がないし、バットが(球に対し)最短距離で出せる」。オフは左打ちだけ徹底的に練習した。過去2年の通算打率は・121。右打席ではなかった感覚が、左打席ではある。
開幕1軍に向け、最初の関門は実戦が本格化する18日からの沖縄キャンプに参加できるかどうか。野手は現在の24人から数人がふるいに掛けられる見込みだ。「できることをするだけ」。気負いはない。自分を信じ、バットを振り続ける。