大瀬良 2年目のジンクスは心配無用

 「広島春季キャンプ」(7日、日南)

 広島の大瀬良大地投手(23)が7日、今キャンプ初めてフリー打撃に登板。直球を軸に34球を投げ、堂林翔太内野手(23)のバットを折るなど、安打性4本の内容だった。フォームの安定感に手応え十分で、今オフに前田健太投手(26)が主宰する合同自主トレに参加した効果を口にした。昨年の新人王は“2年目のジンクス”を吹き飛す順調さだ。

 にぶい音が響いた。大瀬良が初球に投じた直球が、いきなり堂林のバットを折った。その後もテンポ良く投げ続けた。力ない打球が大半。今キャンプ初のフリー打撃登板を終えると、柔らかな笑みを浮かべた。

 松山と堂林に、充実の34球。カットボールとカーブを2球ずつ、30球は直球で押した。9球がボールも、安打性はわずか4本で、ファウル12本。「詰まらせることができて良かった。真っすぐは昨年よりいい。リリースが一定でスムーズに投げられている」とうなずいた。

 昨年10勝を挙げ新人王を獲得したが、好不調の波の大きさが課題だった。「永遠のテーマ」と話す股関節の硬さが、フォームの安定性を損なったと分析。オフに改善に乗り出した。

 1月に前田らと都内で行った自主トレでも、股関節を柔らかくすることに取り組んだ。「股関節や骨盤の動かし方をトレーニングできた。その効果が出ている。下半身の力を上半身に伝えられている」と、エースへの感謝を口にした。

 今キャンプは、昨年に比べ余裕を感じさせる。緒方監督も「落ち着いてゆとりがある。自分のやるべきことが分かっている。今日はバランスが良かった」と、目を細めた。

 堂林、松山に2球だけ投げたカットボールは、ともにファウル。「最後に曲がってくれて、打者にスイングをさせなかった」と手応え十分。次回はシート打撃に登板予定で、習得を目指す新球スプリットも試すつもりだ。

 この日は長崎から母・さつみさん、弟・元気さん、恩師の九州共立大前監督の仲里清氏、長崎日大の金城孝夫監督が球場を訪れた。「元気な姿を見せられて良かったです」と言いながらも「これに慢心せずやっていきます」と気を引き締めた。この男なら2年目も心配は無用だ。

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