ジョンソン頭脳派 スコアラー陣警戒

 「広島春季キャンプ」(2日、日南)

 広島の新外国人クリス・ジョンソン投手(30)=前ツインズ=が2日、来日後初めてブルペン入りした。捕手をベースより前に座らせて投げ始めると、コースを細かく指示しながら32球。畝龍実投手コーチ(50)は04年に広島で11勝を挙げた同じ左腕のジョン・ベイル投手の名前を挙げて活躍を予感し、他球団のスコアラー陣も警戒心を強めた。

 キャッチボールで肩をつくった後、突然、受ける石原を手招きした。するとジョンソンはベースより前で座るよう指示し、投げ始めた。通常より2メートルほど近い距離で5球。緒方監督や畝投手コーチらが見守る中、自分のルーティンを実行した。

 さらに通常の距離で投球を開始すると、内、外と1球ずつ、コースを指定しながら投げた。注目の来日初ブルペンは変化球を交えて32球。その投球は、頭脳派左腕の片りんをうかがわせるものだった。

 初ブルペンで見せた“ジョンソンワールド”。「自分の中に3つ大切なことがあるんだ」と明かし、その3つを説明した。

 「マウンドで投げること。捕手を前で座らせること。角度を付けてストライクゾーンに投げることだ。それはいつもやっているよ」

 セットポジションで投げ始め、ワインドアップも試した。変化球はスライダーとチェンジアップ。畝投手コーチは「バリントンというよりはベイル。球持ちがいい」と11勝左腕と姿を重ねた。

 他球団の007も警戒心を強めた。中日の善村スコアラーは「低めの意識が見えるし冷静。まだまだスピードが出る」と驚き、阪神の古里スコアラーも「まだ5、6割だろうけど体が大きい割に、バランスよく投げていたね」と評価。開幕戦で当たるヤクルトの衣川スコアラーは2戦目の先発を想定し、「腕が遅れて出てくる。マエケンの後だと余計効くよ」と頭を悩ませた。

 日本の統一球や柔らかいマウンドへも「アジャストしていける」と自信を見せたジョンソン。今後は4、5回ブルペン入りした後、フリー打撃に登板し、実戦登板へと向かう予定。「日本のキャンプは練習が詰まっている。アメリカとは様子が違うけど、充実しているよ」。ベールを脱いだ新助っ人が、開幕へ着々と準備を進める。

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