エルド初のオールドスタイルで2発!

 「交流戦、広島5-3ロッテ」(29日、マツダ)

 その笑顔がうれしかった。スタンドから拍手喝采を浴びると、広島・エルドレッドの目尻が下がった。「ファンの期待に応えたかった」。今季3度目の1試合2本塁打。チームを白星に導き、鯉党に歓喜をプレゼントした。

 初回1死一、二塁だ。成瀬が投じたチェンジアップを捉えた。「左投手のときは右方向を意識している。いい感じで打てた」。右中間席の最深部に放り込む先制の16号3ラン。5月18日の巨人戦(東京ドーム)以来、8試合ぶり。交流戦では初本塁打だ。

 勢いは止まらない。4‐1の五回無死では左翼席へ17号ソロ。中押し弾で主導権をさらに引き寄せた。

 この日はストッキングを見せるオールドスタイルで試合に臨んだ。「試合前のロッカーでパンツを上げて座っていたら、キラに『そうやって試合に出るのか?』と言われた」。米国時代、そのスタイルでプレーした経験はない。それでも「毎日同じ格好ではつまらない」とニヤリ。気分を一新したことも柵越えにつながった。

 これで打点、本塁打でリーグトップに立った。「数字は気にしていない。自分が打ってチームが勝っていることの方がうれしいよ」。その言葉が頼もしい。セ・リーグ首位快走へ‐。E砲が自慢のパワーで野村鯉を引っ張る。

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