篠田“光投”1失点!待ってた左投手
「広島2‐1DeNA」(4日、マツダ)
ローテに入れる力があることは証明できた。2年ぶりの白星こそ逃した篠田だが、昨年4月30日の阪神戦以来の1軍登板で7回1失点と好投。「白星よりも、まずはゲームをつくること。それで白星が付けば」と充実した笑みを浮かべた。
生まれ変わった姿を十分に披露した。140キロ前半の直球と、カーブ、スライダー、チェンジアップをリズムよく投げ分けた。三回に石川に痛打されたが、四回以降は七回まで無安打に抑える力投。課題の制球面も安定し、無四球と最後まで乱れなかった。
ケガの功名かもしれない。一昨年に左膝を手術し、昨年はその影響で1試合の登板でシーズンを終えた。そこで昨オフに梅津を通じ、前ロッテの渡辺やDeNAに移籍した久保らが行う石垣島での自主トレに参加。走り方やフォームを一からチェックした。
完成した新フォームは、体がぶれずに体重移動をするシンプルなものだった。意識したのは「体の近くに左腕を通すこと」。このフォームが今まで課題だった制球力の不安を解消してくれた。
野村監督は「やっと左投手が出てくれたかな。『よしっ、篠田来たぞ』とね。これを自信にしてほしい」と目を細めた。今季から背番号が14から21に変わった左腕。鯉投手陣に新たな武器が加わった。
