マエケン序盤2失点も…劇勝呼んだ!
「中日2-3広島」(28日、ナゴド)
前田は勝利の瞬間、ほっとした表情を浮かべた。6回7安打2失点。「(内容は)良くなかった。でもチームが勝てたのが一番。自分が投げる試合は勝たないといけない。皆に感謝しています。助けてもらいました」。しみじみと話した。
苦しんだ。初回、平田の不運な内野安打で先制を許した。二回は和田に真ん中に入ったスライダーを左翼席中段に放り込まれた。
四回以降は毎回、得点圏に走者を背負ったが、懸命に粘った。それでも「一、二回に失点して流れをつくれなかった。キレもコントロールも悪かった」と、納得はできなかった。
ただ、昨年初めてCSに進出したチームの力には、頼もしさを感じた。「優勝するためには勝たないといけない試合がある。接戦をモノにすれば上位にいける」と手応えを口にした。
昨年12月の契約交渉で、早期の大リーグ挑戦願望を表明した。早ければ今オフにも海を渡る。「今年は笑って終わりたい」と、沢村賞や20勝といった個人的な目標を掲げたが、最も重きを置くのはチームの優勝、日本一だ。
次は中5日で4月3日のヤクルト戦(マツダ)に先発予定。「気持ちを切り替えて、次を頑張るだけです」。右腕にかかる責任と希望の大きさは、前田自身が一番分かっている。
