大竹3度目最終交渉も保留…FA熟考へ

 今季、国内FA権を取得した広島・大竹寛投手(30)が4日、マツダスタジアムで球団と3度目の残留交渉に臨んだ。1時間を超える話し合いでは、前回の交渉で提示された条件を詰めたが、大竹はまたも態度を保留。有資格者が権利を行使する手続き期間は5日から13日まで。熟考を重ね、結論を出す。

 2度目の交渉から3日。1時間を超える交渉を終えた大竹が報道陣の前に姿をみせた。「結論は出ていません」。権利行使については、態度を保留した。

 前回1日の交渉では球団側と大竹の間に、条件面の開きがあった。球団側は5000万増の単年1億5000万円か、3年契約の総額4億円を提示したとみられるが、大竹は「譲れない部分がある。球団の返答を待つことになる」と話していた。

 この日は、条件面でほぼ折り合いがついた。交渉役の鈴木球団本部長は強く慰留するとともに「要望を受け入れて煮詰めた」と、大竹が望む条件を提示したことを示唆した。大竹は「僕が考えているものと開きはありません。話ができてよかった」と、時折笑みを浮かべながら話した。

 条件面で進展はあったものの、権利行使へは含みを残した。交渉では環境面やチームのことに話が及んだ。「野球の話をたくさんした。そういう部分も考えて総合的に答えを出したい」と話した。

 今季は2年連続2桁勝利となる10勝を挙げた。先発ローテの一角を守り球団初のCS進出に貢献した。他球団の評価は高く、FA宣言した場合は巨人、ソフトバンクが獲得を視野に調査する構えだ。

 広島との交渉はこれが最後だ。鈴木球団本部長は「ウチとしては話はついた。あとは彼がどう考えるか」と残留宣言を期待した。5日からは、有資格者が権利を行使する手続き期間(13日まで)が始まる。「自分の思っていることや球団の思いも聞いた。しっかりと考えていきます」と大竹。決断の時がいよいよ迫る。

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