大竹がG倒先陣だ「次は自分の番」
「セCSファイナルS、巨人‐広島」(16日開幕、東京ド)
広島・大竹寛投手(30)が14日、神宮球場サブグラウンドで16日先発予定のCSファイナルS第1戦・巨人戦(東京ドーム)に向け調整した。ファーストSでは仲間の奮闘に勇気をもらい「次は自分の番」と気合。下克上G倒へ、2桁勝利カルテットの先陣を切る。
満を持して登板する右腕は、はやる気持ちを抑えられなかった。大竹は神戸から東京へ移動し、ブルペン入りするなどして調整。「気持ちは盛り上がってる。次は自分の番」と、緊張感を高めた。
ファーストSの甲子園は前田健、バリントンが好投し、2連勝で突破。「勝ってくれと思っていた。本当にうれしかった」と言うが、「みんな格好良かった。うらやましさも少し」と本音もチラリ。
プロ入り12年目で、チームは初のAクラス入り。待ちに待った初のCS舞台だ。「チャンスだし、雰囲気を思い切り味わいたい」と、思いは誰より強い。
16日に開幕するファイナルS。巨人を撃ち破るのは26年ぶりの鯉投2桁勝利カルテット(大竹10勝、前田健15勝、バリントン11勝、野村12勝)。その先陣を大竹が切る。勝てば1勝アドバンテージのある巨人と勝敗がタイになる大役だ。
「準備はしてきた。勝ちに貢献する意識を持って、その気持ちもマウンドで出したい。相手に向かっていく気持ち。いい意味でいつも通りにいきたい」と闘志をみなぎらせた。
今季巨人戦は東京ドームで2度登板し、1勝1敗、防御率3・00。9月29日の最終登板では7回無失点に抑え、10勝目を飾った。「最後に10勝を挙げ、こっちにも本人にもいいイメージがある」と、山内投手コーチも信頼して送り出す。
前夜は神戸で大竹、前田健が若手らに呼びかけ会食。ささやかな祝勝会を行った。「丸とかあいつら本当、よく食う」と“出費”に苦笑い。しかも「遠慮あるのは最初の1杯だけ。あとはない。僕が若手の時、30歳ってもっと(近寄りがたくて)違った。時代なのか僕がそうだからなのか。でも楽しいからいいんです」。優しい“アニキ”が勝てば、G倒下克上への勢いは加速する。
