「ウエスタン、広島５-２ソフトバンク」（１日、マツダ）

　いきなりの復活弾だ！！右手骨折で離脱していた広島のブラッド・エルドレッド内野手（３２）が１日、マツダスタジアムで行われたウエスタン・ソフトバンク１３回戦の六回に代打で登場。大場から左翼席上にあるコンコースに飛び込む特大の代打本塁打を放った。今後、２軍戦で打撃感覚を取り戻し、８日の西武戦（マツダ）から１軍復帰する。

　６月反攻に希望の光となる一発だった。六回に先頭中崎の代打で登場したエルドレッドは、五回まで無安打投球の大場が１ストライクから投じた外よりのチェンジアップをジャストミート。打球は小雨を切り裂き、瞬く間に左翼席上にあるコンコースまで届いた。

　無安打試合の屈辱を逃れ、反撃ののろしを上げる一発に１５５６人観客から大声援が飛んだ。ゆっくりダイヤモンドを一周し「ホームランは良かったけど、１打席だけだったんでね。これから試合に出て打席に立っていきたい」と結果よりも実戦での打席を求めた。

　４月２０日の巨人戦（マツダ）で菅野から死球を受け「第５中手骨骨折」で実戦復帰まで６～８週間の診断を受けた。驚異の回復力を見せ、前日３１日には試合前練習を行い、午後から病院で患部の検査を受けた。医師から試合出場の許可を得てこの日から実戦復帰した。

　２日はバスで約１時間３０分かかる島根県・石見での試合だが「フルスイングはできるけど、６週間打席から遠ざかっているから感覚は完壁じゃない」と遠征に参加する。４日からのオリックス３連戦（神戸第２）では一塁の守備にも入る。

　野村監督の青写真では１軍復帰は８日の西武戦（マツダ）から。現在、１軍は投打とも振るわず３連敗で「１軍に早く戻りたいけど、遠征に行って百パーセントの状態にしたい」というエル砲。巻き返しの切り札が帰ってくるのはもうすぐだ。