広瀬の連続出塁止まった「申し訳ない」
「広島3‐5中日」(27日、マツダ)
広島の広瀬純外野手(34)の連続出塁記録は「15打席」で止まった。プロ野球新記録達成から一夜明け、更新を目指して臨んだ一回の第1打席だったが、ブラッドリーの初球を打ち上げ、一飛に倒れた。結局この日は4打数無安打で、出塁機会はなし。チームも広瀬の記録ストップと呼応するように、中日に惜敗した。
大歓声は、一瞬にしてため息に変わった。一回2死三塁。先制の好機で、「広瀬」の名前がコールされると、スタンドから大きな拍手と声援が飛んだ。しかしブラッドリーが投じた初球、真ん中への141キロの直球に反応したが、力なく舞い上がった飛球は一塁手の森野のグラブに収まった。
21日の巨人戦(マツダ)での第4打席で放った中前打から始まった連続出塁記録。プロ野球記録の「15」まで積み重ねたが、最後はあっけなく終わりを告げた。“最後の4割打者”テッド・ウィリアムズの持つ16打席連続出塁の大リーグ記録に並ぶことはできなかった。
これで気持ちが切れたわけではないだろうが、2打席目以降も出塁できず、4打数無安打。「(記録は)意識していなかった。1本出ていれば展開は変わっていただけに、申し訳ない」。記録ストップよりも、4番としてチームが敗れた責任を自らがかぶった。
ただ試合は後味が悪かい敗戦だった。2点を追う九回2死一、二塁で小窪が三遊間へ内野安打を放ったが、二塁走者の堂林が三塁をオーバーランしタッチアウト。野村監督は「確かにもったいないが、そこに集約するのはね。フルカウントで(スタートに)勢いが付いていたし」とかばったが、痛いミスだった。
広瀬の記録も途切れ、チームも敗れた。どちらも大事なのは引きずらないこと。すべてをリセットし、目の前の勝利を目指して戦うだけだ。
