どうなる?審判に選手交代の通告を忘れた場合 元NPB審判員が解説 場内放送でも確認「甲子園は早くて聞き取りやすい発声で感謝」

 元NPB審判員の坂井遼太郎氏が18日、自身のX(旧ツイッター)を更新。「稲葉監督が選手交代を審判に通告することを怠り、『厳重注意』を受けた件について詳しく知りたい、との質問があったのでお答えします」と投稿し、18日にNPBが発表した処分について解説した。

 「ルールブックには『監督は、プレーヤーの交代があった場合には、ただちにその旨を球審に通告し~~(野球規則5.10b)』と記載されています」とし、「今回はこの部分を怠ったため、稲葉監督には厳重注意の処分が出たわけであります」と説明した。

 坂井氏は「ちなみにですが」として、今回のように選手交代の通告を忘れた場合にどうなるかについても解説。これも野球規則5.10j(3)に記載され「『退いた野手の普通の守備位置についてプレーが始まったとき』のタイミングで、仮に通告がなかったとしても試合に出場したものとみなされる」とし「通告しなくても選手交代は認められるが、そもそも通告しなくてはいけないという大前提があるので、稲葉監督には厳重注意の処分が出たわけであります」とまとめた。

 さらに今回のような通告ミスは数年に1度は二軍戦で発生しているとし、「2軍では頻繁に選手交代がある為、ついつい言い忘れる事が起こるのだと思います」と分析。その際に「実は審判員にも厳重注意が出ることが結構あります」と明かした。審判が事前に気づけば回避できる可能性もあるためで「私も処分を受けたことはあり、本音から言えば『忘れたのは監督なのに、、、』って気持ちになってしまうのですが、そこは防げることができた可能性がある以上、真摯に受け止めます」とした。

 また、日本のプロ野球の審判は交代の場内アナウンスが行われているタイミングでプレーをかけることはないという。スピーカーからの音にプレーが邪魔されるのを防ぐ意味もあるが、「もう一つ大きな理由がありまして、アナウンスと実際に交代した選手のポジションがあっているか、審判が確認するためでもあります」と説明。「ちなみに甲子園のアナウンスはプロ中のプロなので、めっちゃ早くて聞き取りやすい発声で交代をアナウンスしてくれるので審判としても感謝してます」と触れ、「甲子園のアナウンスの凄さはまたどこかで詳しく書きます」と記した。

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