「日本ハム４－４ソフトバンク」（１７日、エスコンフィールド）

　日本ハムは、崖っぷちから驚異の粘りで引き分けに持ち込んだ。２点を勝ち越されて迎えた延長十一回、２死走者なし。万波が守護神オスナから右前打で出塁。そして主砲マルティネスが起死回生の同点２ラン。敗色濃厚は引き分けという結果に変わった。

　「よく追いついて…」。新庄監督は一息をつきつつ、「同点ですけど、勝てるチャンスはいっぱいあった。勝ちたかった、ムチャクチャ勝ちたかった。きょうは。同点じゃなく」。“負けなかった”試合。それでも悔やむ姿があった。

　２連戦だったこのカードは１勝１分け。開幕カード以来の勝ち越しとなった。ここまで勝率５割。さらに浮上するため、新たな起爆剤を投入する。「ケガから治って、復帰してもらう。清宮君を呼んでね」。キャンプ前に負傷した清宮の１軍昇格を明言した。

　清宮の２軍での打席を映像でチェックしてきた。「ボールの見極め方はいいし、ライナー性の打球もよく打っているし。あとはこっちにきてもっとテンションが上がると思うので、奇麗な弾道のホームランを打ってくれるんじゃないですか？」と期待を込めた。

　「スタメン？それはちょっとまだ。考えているから…使います」と微妙な言い回しで起用を明言。「レフトをちょっとずつ守らせていこうかな」と外野での起用も示唆した。ここまでチーム打率・２１６、得点４０はリーグワースト。頼もしい打線の中核が帰ってくる。