「プレシーズンゲーム、巨人５－６マリナーズ」（１８日、東京ドーム）

　メジャーの破壊力を痛感させられる本拠地デビューとなった。４日に育成から支配下登録された巨人の坂本工が東京ドーム初登板。１回１／３を３安打３失点で降板した。背番号５８は悔しさをのみ込み、ベンチへと下がった。

　三回。東京ドームで初めて対峙（たいじ）した打者はイチロー。最高の舞台に持てる力を振り絞った。２ボール２ストライクからの６球目。１４３キロ内角直球で詰まらせた。一ゴロに仕留めると、後続も抑え三者凡退に。上々の立ち上がりも２イニング目は甘くなかった。四回、１点を返され、なおも１死満塁。ベッカムに２点適時二塁打を浴び、次打者イチローとの対戦前に降板指令が下った。

　開幕１軍を懸けたマウンドで快投とはならなかったが「イチローさんと同じグラウンドに立ち、いい経験になりましたし、抑えることはできたのは良かった」と振り返る。準硬式野球出身から、巨人史上初めての１軍のマウンドを目指す右腕は、貴重な経験を次のマウンドに生かす。