ヤクルト・由規 やっと笑えた今季初星 3度目の正直七回途中無失点

 「ヤクルト6-2DeNA」(22日、神宮球場)

 ヤクルト・由規が5連敗中のチームを救った。七回途中1安打無失点。自身も昨年7月22日以来の白星となる今季初勝利に「素直にホッとしています」と頬も緩む。球威ある直球で押し、スライダーも低めに集めた。初回に150キロ直球で筒香から空振り三振を奪うなど、課題の序盤もクリア。四球も2つにとどめた。

 今季過去2度の先発は制球に苦しみ、ともに4回3失点。田畑投手コーチには「勝ちたければ、自分で勝ちに行け!」とゲキを飛ばされていた。「細かいことを気にせず、とにかく腕を振っていこうと。気持ちでという感じだった」と原点に返った右腕。小川監督も「今日は由規に尽きる」と絶賛した。

 右肩手術を経て、7年ぶりの開幕ローテで迎えた今季。日程の兼ね合いと万全を期し、由規はこの後いったん登録抹消。「今日の1勝は(チームにとって)ただの連敗ストップではなく、いいきっかけになったと思う」。その言葉は自分自身にも通じるもの。完全復活への一歩を記す快投だった。

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