「日本シリーズ・第４戦、ＤｅＮＡ６－０ソフトバンク」（１日、横浜スタジアム）

　女房役がルーキーの好投を後押しした。日本シリーズ初スタメン初マスクのＤｅＮＡ・高城俊人捕手が３安打３打点＆好リード。大舞台で飛び出した今季１号に「たまたまです」と謙遜したが、浜口と並んだお立ち台のセンターでまばゆい輝きを放った。

　「パ・リーグの打者は真っすぐに強い」と判断した配球がはまった。チェンジアップを多投させ、緩急で強打を誇る鷹打線を翻弄（ほんろう）。八回１死から代打・鶴岡に二塁打されるまで、浜口を無安打投球に導いた。

　バットでも援護した。２点リードで迎えた七回の先頭。３番手・五十嵐が投じたど真ん中の初球をガツン。打球は左翼席中段に突き刺さった。「いくと思わなかった」と本塁打を確認すると、本拠地の大歓声を受けながら、二塁ベース手前で右拳を突き上げた。

　今季、浜口を２桁勝利に導いた“専属捕手”。「フルカウントでも四球を出さなかった。粘り強かった」と負けられない一戦で力投した新人左腕の成長を実感した。

　４点リードの八回は１死二、三塁で４番手・摂津から左前２点打。五回にも好機を拡大する左前打で３安打固め打ち。「浜口がシーズン中に勝ってくれていたから、自分も試合に出られた」。１年間戦ってきた相棒と共に手にした勲章を喜んだ。