もやは奇跡…投打ともに日本代表トップレベルの大谷
「侍ジャパン強化試合、メキシコ4-11日本」(11日、東京ドーム)
日本は打線が13安打11得点とつながり、メキシコを圧倒した。前日10日の強化試合第1戦・メキシコ戦ではベンチスタートだった大谷(日本ハム)が「3番・DH」で出場。4打数2安打2四球で4度塁に出て、3得点をマーク。盗塁まで決め、“野手・大谷”として存在感を示した。
初回、2死走者なしから、左翼線へはじき返す二塁打。続く中田(日本ハム)の右翼線適時二塁打を呼んだ。前夜は5安打3得点で敗れた重苦しいムードを振り払った。
3-3で迎えた五回は、足で1点をもぎ取った。先頭で打席に立つと、一塁への緩いゴロに全力疾走。ベースカバーに入った投手との競争に勝ち、内野安打とした。続く内川(ソフトバンク)の打席で二盗に成功すると、内川の一ゴロで三塁へ。筒香(DeNA)の一ゴロで本塁へ突っ込み、セーフとなった。
打てば長打があり、塁に出れば足も使える。実際、レギュラーシーズンでは入団以来、毎年盗塁を記録しており、今季は7盗塁をマークしている。
昨年の国際大会「プレミア12」は投手として結果を残した。そして今回の強化試合、小久保監督は大谷を野手限定で起用するとしているが、野手としても十分な力を証明した。投打二刀流でありながなら、いずれも代表のトップレベルの力を持つ選手。奇跡としか言いようがない。来年3月の第4回WBCでも、投打二刀流で活躍に期待が膨らむ。