早実期待の1年右腕・中川7回0封 阪神ファン、憧れは「藤川投手」

好投の中川の頭をなでる清宮幸太郎(中央)=神宮第二球場(撮影・園田高夫)
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 「秋季東京都高校野球大会・準決勝、早実9-0国士舘」(30日、神宮第二球場)

 早実の先発・中川広渡投手(1年)が7回無失点の好投で、チームの勝利に貢献した。6回を無失点に抑えた前日の準々決勝・関東第一戦に続く連投ながら、力を発揮。打っても先制点となる2点適時打を二回に放つなど4打数2安打3打点と投打で活躍した。来春センバツ出場校の選考資料となる大会で、当確まであと1勝。「阪神ファン」と語る右腕は聖地でのプレーを夢見た。

 準決勝の先発は、この日の試合前に告げられた。「昨日投げて少し疲れがあったんですけど、終盤になっていくうちに疲れが出にくくて、最後まで楽に投げられました」と試練を乗り越え、102球を投げ切った。

 投手は球速5キロ増、野手は飛距離を5メートル増、そのために全員が体重5キロ増を目指すという「GO!GO!GO!」のチームスローガンのもと、中川もランニング、ウエートトレを経て球速は132キロから137キロに向上。早実投手陣を支える1人に成長してきた。「練習試合は3イニング、4イニングしか投げていなかったので、今日7回投げて1試合投げ切る体力にちょっと自信がつきました」と自分自身でも手応えをつかんでいる。

 京都市出身、幼少期からの阪神ファンで、憧れの投手は藤川球児。甲子園には「10回ぐらい見に行っています」という憧れの場所でのプレーが現実になろうとしている。まずは目の前の決勝(11月3日、神宮球場)へ「(明治)神宮大会にもつながっているので、全力を出し切るつもりで、3日、4日、準備したいと思います」と力を込めた。

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