守護神・増井の先発転向、大谷「1番・投手」…栗山采配がミラクル逆転Vを起こした

 「西武0-1日本ハム」(28日、西武プリンスドーム)

 最大11・5ゲーム差をひっくり返したミラクル逆転Vが完結した。日本ハムがパ・リーグ全球団に勝ち越しての完全優勝。記者は栗山監督の人心掌握術、適材適所の采配が実を結んだと思っている。

 栗山監督を取材中、何度も聞いた言葉がある。「選手の力をどうやったら引き出せるか。選手の力が出せないようなら俺の責任」。結果が出なかった時、その選手に適した役割を与えられていたかどうか、球場からの帰りの車の中で自問自答することもあった。

 大英断は開幕から抑えを務めてきた増井を8月から先発に転向させたことだろう。交流戦を終えた時点での増井の成績は、21試合に登板して3勝2敗、10セーブ、1ホールド、防御率6・30。6月20日には出場選手登録を抹消された。

 7月9日。2軍で調整中だった右腕を鎌ケ谷から札幌ドームに呼び寄せた。「『分かりました』と言うのに、1日では済まないと思っていた。実績もプライドもあるし。でも、絶対プラスになると思って」。昨季、球団タイ記録の39セーブを挙げた守護神。監督室で先発転向を告げられた増井は「スタミナ面の心配もあって、嫌です」と、すぐには首をタテに振らなかった。

 それでも指揮官は「仕方ないからやりますという最低限のところまで持っていくと決めた」。30分が過ぎ「土下座してでも頼む」と頭を下げる寸前までいった。監督の熱意に折れた守護神。先発転向後3試合目の登板から6連勝し、逆転Vの立役者となった。

 7月3日・ソフトバンク戦では、大谷を「1番・投手」で起用。これも英断だった。「一番(状態の)いい打者に多く打席に立たせたかった」。大谷は自ら決勝弾を放って勝ち投手となるなど、大当たりだった。

 その発想はどこから生まれるのか。北海道栗山町の自宅では、試合前や移動日に草刈りや農作業に没頭することがある。「何か一生懸命、違う作業をしている時に、これだって(発想が)ストンと落ちる瞬間があるんだ」という。

 「あれほど24時間、野球を考えてる人は他球団にはいないんじゃないか」と厚沢ベンチコーチ。思い切った発想、起用の裏側では常に、選手のことを考え尽くしている。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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