創志学園が初の夏切符 エース高田「あるはずのない九回裏を作ってくれた」

 「高校野球岡山大会・決勝、創志学園4-1玉野光南」(25日、倉敷マスカットスタジアム)

 3年ぶり4度目の甲子園出場を目指した玉野光南が逆転負けで聖地を逃した。いったんは投ゴロ併殺打で“試合終了”、歓喜の輪がマウンドにできたが、5分後に自打球としてファウルに判定が覆る事態に。その後、5本の集中打で試合をひっくり返された。創志学園はドラフト上位候補の高田萌生投手(3年)が気迫の投球で、夏は初めての甲子園出場を決めた。

 黙ってキャッチボールを続けた。「絶対に終わるはずがないと思っていた」。そう信じ、高田は審判団が協議している間も黙々と肩を温めた。判定が覆り、味方打線が一挙4点を奪って逆転に成功。エースのボルテージが上がった。

 3試合連続完投の影響か、序盤は「マウンドに上がると腕が振れなかった」と明かした高田。それでも「味方があるはずのない九回裏を作ってくれたので」と、持てる力の全てをラストイニングに注いだ。

 この日最速となる148キロを計測し、三者凡退で混乱した試合を締めた。昨夏の決勝、まさかの逆転負けを喫してから「借りを返すために、ここまでやってきた」と思いは誰よりも強かった。

 冬場、投げ込みの数は毎日200球を超えた。時には無意識のうちに400球へ到達し、慌てて指導者が制止したこともあった。「ここ一番で自信を持って投げることができた」と成果を口にした背番号1。因縁の決勝を乗り越えた高田が、夏の聖地に帰ってくる。

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